神戸北野ホテル(神戸市中央区山本通3、TEL 078-271-3711)正面エントランスに植えられたオリーブの木の実が11月10日、初めて収穫された。
同ホテルの立つ場所が日本最古のオリーブ園「国営神戸阿利襪(オリーブ)園」だったということもあり、昨年5月中旬に同ホテル15周年の節目として3本のオリーブの木を植樹。「国営神戸阿利襪園跡」と記された記念モニュメントも設けられ、同所のシンボルツリーとなっている。
今年8月、3本のうち1本の木になる実を同ホテルスタッフが確認。「オーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)としては食べてみたい」という同ホテルのシェフらの思いから、植樹からサポートしてきた「インターナショナルオリーブアカデミー神戸」顧問の中西テツさんと宇津誠二理事長が栽培をアドバイスし、今回の収穫にこぎ着けた。昨年も実は付けていたが、数が少なかったため収穫はしなかったという。
当日は宇津理事長の指導の下、同ホテルシェフらが約50個の実を収穫。オリーブの実は灰汁(あく)が強くそのままでは食べられないため、灰汁抜き後、塩漬けにするという。
同ホテル広報担当の岸本暢子さんは「120年前に日本最古のオリーブ園があったこの場所で神戸北野産のオリーブを復活させ、いつかお客さまに食べていただきたい」と思いを語る。