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神戸で見知らぬ誰かと手紙を交換するプロジェクト「レターズ」 国内初開催

左から、美術家の柴山水咲さん、彫刻家の倉富泰子さん、やきもの造形作家の植田麻由さん、美術家の田辺磨由子さん

左から、美術家の柴山水咲さん、彫刻家の倉富泰子さん、やきもの造形作家の植田麻由さん、美術家の田辺磨由子さん

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 海外移住と文化の交流センター(神戸市中央区山本通3)内の「KOBE STUDIO Y3(コウベ スタジオ ワイスリー)」(TEL 078-222-1003)4階で8月8日より、見知らぬ誰かと手紙を交換するプロジェクト「LETTERS(レターズ)」が開催される。主催は「C.A.P.(芸術と計画会議)」。

ハンブルグで手紙を交換するダグマー・ラウバルトさんと柴山さん

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 昨年度、「C.A.P.」がドバイ(アラブ首長国連邦)、ハンブルグ(ドイツ)、トゥルク(フィンランド)の海外3カ所のアートコミュニティーで進めてきた「See Saw Seeds」。拠点となっているそれぞれの組織と共同で、アーティストやリサーチャーを交換、今回はその一環として美術家の柴山水咲さん、彫刻家の倉富泰子さん、やきもの造形作家の植田麻由さん、美術家の田辺磨由子さん、画家の中小路萌美さんの5人が同プロジェクトを企画。うち柴山さんと倉富さんがハンブルグへ渡航した。

 見知らぬ誰かを宛先として母国語で手紙を書くという同プロジェクト。手紙の最後には名前と日時を記し、300円程度で買ったものや手作りのもの、絵や写真などの「小さな贈り物」を添える。手紙と「小さな贈り物」は透明な袋に入れて会場に展示。来場者が気に入った手紙に母国語で返事を書いて交換する。最初に展示する167通の手紙が神戸、ドバイ、トゥルクで集まり、ハンブルグで初めて行われた同プロジェクトで67通が交換された。

 今回、同プロジェクトが神戸に引き継がれ、国内で初開催。ハンブルグで手紙を交換した人たちの記録写真展示をはじめ、書道、消しゴムはんこやニードルフェルト、作家によるオリジナルおみくじなどの体験ブースも同時開催する。

 今月6日までは3階でプレ展示が行われており、会期中に展示する手紙も募集。手紙は会場で書くこともできる。9日(19時~)は「LETTERS ハンブルグGangeviertel編 報告会」、13日(18時~)はクロージングパーティーを行う。

 柴山さんは「メールやSNSの普及で手書きの手紙を書く機会が減っている中、筆跡から書いた人のイメージを想像したり、日常を垣間見たり、いろいろ想像するのも面白いのでは」と話す。「交換が成立すると展示している手紙が減っていくが、代わりに交換した人たちの記録写真の展示が増えていく。日々、展示が変化していく様子も見どころ。全ての手紙が交換されることで今回のプロジェクトが完結するので、ぜひ多くの方に参加していただきたい。手紙交換は一対一の関係だが、これをきっかけに新たな交流が生まれ、出会いが広がるきっかけになれば」とも。

 開催時間は10時~19時。月曜休館。参加無料。8月13日まで。

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