「第7回神戸マラソン」が11月19日に開催され、病を克服して出場した神戸・清盛隊の四男・平知盛が6時間28分3秒で完走した。
「感謝と友情」をテーマに、国内外に阪神・淡路大震災の経験・教訓を発信することを目的に2011年から行われている同大会。1万9709人の市民ランナーが神戸の街を駆け抜け、コース沿道では約60万2000人が声援を送った。
前日に開催された「神戸マラソンEXPO」の「熊本城マラソン2018」ブースでもPR活動を行うなど、熊本地震発生から復興支援を続けている同隊。震災を経験した神戸を拠点に活動する武将隊だからこそできることとして、「神戸から元気を届けるためにその思いを胸に走りたい」と知盛が同マラソンに一般応募した。
抽選により見事当選した知盛は、9月22日に神戸マラソン実行委員会事務局を表敬訪問。フルマラソン初挑戦の決意表明を行った後、これまで公にしていなかった同隊結成1年目に発症した自身のメニエール病について初めて明かした。
「周囲に支えられたことで、この病を治すのではなく、うまく付き合っていこうと考えることができた」と知盛。「病を乗り越えた元気な姿を走りながら伝えたい、支えてくれた皆さんにありがとうと伝えたい、今頑張っている全ての人にエールを送りたい、そして同じ病と闘う人に少しでも勇気を与えたい」という思いを胸に一般ランナーとして今回のために作った知盛衣装Tシャツを着用しスタートラインに立った。
知盛は「ファンの方やメンバーだけでなく、我のことを知らない方々もゼッケンを見て名前を呼んで応援してくださりました。沿道の皆さんとの交流がとても大きなパワーになりました。19キロ地点から足に痛みを感じ始め、折り返し地点からは歩くことも多くなりましたが、ランナーの方にも声をかけていただいたり、沿道からアドバイスをいただいたりしながら進み続けました。1人では決してゴールできなかったと思いまする」と話す。
「挑戦する前は42.195キロという距離がとても長いものだと感じておりましたが、一歩ずつでも進めばゴールが近くなりまする。ゴールという目標を見つけることで、人は前に進めるのだと感じました。克服した姿を見てほしいと言いましたが逆に皆さんから元気を頂きました。克服を通り越して、新しい自分を見つけることができたように思いまする」とも。
第8回大会の開催は2018年11月18日を予定する。