神戸らんぷミュージアムで染め物展-染色道具にスプーンやコテも

会場には染め物作品約40点を展示する

会場には染め物作品約40点を展示する

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 神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で7月7日、企画展「~薔薇に魅せられて~染め 岡田奈美子展」が始まった。

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 同展は、染料を絵画のように描き染める「無線友禅」と、ぼかしを強調して表現する「ぬれ描き友禅」の染色を併用し、伝統的な糊(のり)を使用した「糸目友禅」で独自の世界を創り上げる岡田奈美子さんの染め物作品約40点を展示するもの。染め物を始めて約30年になるという岡田さんが「薔薇」「宇宙」をテーマに創作した全作品を展示する。

 「どんなものでもデザインに注目し、寝る時まで作品のことを考え、絶えず発想がある」と話す岡田さん。「7割が発想、3割で描く」という作品は、創作期間30分の作品から2年に及ぶ作品までさまざま。中には「娘の結婚式のお色直し用に」(岡田さん)と反物を染め上げ、着物にしつらえた作品も。

 12年ほど前、染め物の伝統を教える教室に通い始めた岡田さんは、思ったように作品を作ることができず悩んでいたという。その様子を見かねた師からの「手で描いてもいい」という一言がきっかけとなり、染色道具を工夫し創作するようになった。今ではスプーンやお好み焼き用のコテ、はし、竹串、油絵の具用の筆などを用いて作品を創作している。岡田さんは「工芸は生活に必要なものばかりだから、道具も生活の中にあるはず。こだわらなくてもいい。自由な発想」と話す。

 「色がきれいで、他にはない鮮明さが染め物の魅力。布の上で染料が走るので、作品のイメージをしっかりと頭に描いてから創作する」と岡田さん。「家族や自分の生活に密着しながら創作している。娘のために作った着物を着てくれたときは感無量だった」とも。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。今月20日まで。

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