阪神地域に特化した空き家問題解決支援サイト「空き家どうする?」が3月5日に開設された。
運営するのは、行政書士が経営する不動産建築会社「ティー・エム・エス」(神戸市東灘区田中町1)。「空き家どうする?サポータ―」と呼ばれる空き家問題に関する一定の要件を満たした各種専門事業者が参加し、現在は同サイトの趣旨に賛同した不動産業、建築業、士業、引越・不用品処分業などの有志21事業者がサイト利用者の支援を行っている。
地域の住環境の維持・改善を図っていくことを目的とする同サイトは、「空き家で困っている人」と「空き家をビジネスにしたい事業者」のマッチングサイト(解決型)としてだけではなく、空き家になる前からの関わりを通じて、空き家が地域に放置されないための情報提供型サイト(予防型)として運用。
阪神地域(西宮市~神戸市)にある空き家の売却・賃貸・管理・リフォーム・有効活用をはじめ、介護施設への住み替えに関する情報提供・相談窓口・事業紹介の場を提供し、「空き家になってから」だけではなく「空き家になる前から」の情報提供や相談窓口としての役割を通じて、空き家問題という社会課題に寄与できるようなサイトを目指すという。
各種専門事業者による「空き家コラム」での情報収集、空き家に関する疑問や質問に答える「Q&A」コーナー、「マッチング支援」による直接の相談・業務依頼など、無料で個々の空き家問題に見合った形で利用できるのも特徴。
「Q&A」コーナーでは、これまでに「亡き父名義の不動産の売却について」「空き家をリフォームするか、建て替えるで悩んでいる」「空き家を民泊のように貸し出せるのか」などの質問が寄せらせている。
ティー・エム・エスの谷口昌良社長は「空き家を所有されている皆さんは活用方法や処分方法についての悩みを抱えており、そのままの状態になっていることが多いのが現状。空き家を放置しておくことは、所有者の個人的な問題だけにとどまらず、近隣住民や地域の住環境にとっても悪影響を及ぼすことになるため社会課題にもなっている。国や行政も対策に乗り出しているが、今後、民間レベルでも積極的に空き家問題解決に向けた取り組みを行っていく必要性があるのでは」と話す。