「どん底」は1文字変えれば「ずんどこ」-神戸で「笑いのくすり展」

会場にはランプのあかりが作品を内側から書を照らす作品も展示

会場にはランプのあかりが作品を内側から書を照らす作品も展示

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 神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で8月11日、企画展「おしながき 笑いのくすり展」が始まった。

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 同展は、西宮市のコミュニティー放送局「さくらFM」のDJであり笑家(しょか)のおしなさんがTシャツや皿、ポストカードなどに「笑いネタ」を筆書きした作品約80点を展示するもの。「笑いネタ」とはおしなさんが独自の感性で生み出す言葉で、展示される作品には、臼に筆で「尻愛(しりあい)」と書いたユニークなものから、額に入った「生きぬくとは息ぬくことや」と書いた心温まる作品までさまざま。

 数年前、無理がたたって体を壊したおしなさんは「自分でも『どん底』だと思うほど辛かった」と当時を振り返る。「でも、『どん底』の『ど』を『ず』に変えたら『ずんどこ』だと気付き、『なんだかテンションがあがる!どん底になったら今度はずんどこ人生が待っている』と思った。作品を作る中で、自分が『笑いのくすり』をもらった」と話す。

 会場では、ランプの明かりが作品を内側から書を照らす作品も展示。以前、横断歩道で信号待ちをしていたおしなさんが、自分の服についているスパンコールが街灯に照らされてキラキラ輝いているのを見て、「自分だけで光るのは難しいが、人の力を借りたらこんなに輝く」ことに気付いたという。「一人で悩まずに人の力を借りればいいんだと思い、電気に元気をもらった。『神戸らんぷミュージアム』で企画展ができるのは必然のような気がする」とも。

 会期中の土曜・日曜14時からは「CD『笑いのくすり』発売記念ライブ」と題し、同館3階で「ネタライブ」を行う。ネタの語りのほか、同館をイメージしたら詞が降りてきたという曲「完全夢決(かんぜんむけつ)」も披露する。おしなさんは「現代はすごく便利で情報もたくさん手に入るのに、人の心にはすき間があるように思う。そのすき間に『笑いのくすり』を使って、自分に栄養をあげてほしい」と話す。

 おしなさんは「暑い国に行って、大きな紙を広げて、その国の森にあるものを筆にして、現地の子どもたちとアートを描いてみたい。それをやり遂げて日本に帰ってきたら、何かが変わる気がする」と意欲を見せる。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。今月30日まで。会場では社会福祉法人新生会とコラボレーションしたクッキー「いとおかし」(1袋200円)も販売する。

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