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今秋解体に向け「神戸市役所2号館ありがとうプロジェクト」準備進む 支援呼び掛けも

今年の秋に解体することが決まっている神戸市役所2号館の南北の壁を指す発起人の神戸市建設局長の三島功裕さん(左)と「Kobe Mural Art Project」代表で神戸市企画調整局つなぐ課特命課長の秋田大介さん(右)

今年の秋に解体することが決まっている神戸市役所2号館の南北の壁を指す発起人の神戸市建設局長の三島功裕さん(左)と「Kobe Mural Art Project」代表で神戸市企画調整局つなぐ課特命課長の秋田大介さん(右)

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 昨年12月に発足した民間団体「Kobe Mural Art Project(神戸ミューラルアートプロジェクト)」実行委員会が現在、第1弾となる「神戸市役所2号館ありがとうプロジェクト」に取り組んでいる。

西元町のオフィスビルにあるミューラルアート

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 発起人は、神戸市建設局長の三島功裕さんと同プロジェクト代表で神戸市企画調整局つなぐ課特命課長の秋田大介さん。「国内でアート活動をしても生活費を稼ぐようになる人はごくわずか」と知った秋田さんは「アーティストがアート活動によってきちんと対価を得て暮らせるようになるためには、市民がアートに対する造詣を深めていき、街としてアートを楽しみアーティストを育てていく文化の醸成が必要」と思ったという。

 アーティスト支援活動と地域のアートシーンや経済の活性化を目指して行われているミューラル(壁画)アートフェスティバル「POW!WOW!JAPAN」ディレクターの岡本絵美里さんとの出会いから、2016(平成28)年に神戸・六甲アイランドのカナディアンハイスクールを中心とした民間施設、公営施設へのミューラルアート作成に協力。2017(平成29)年には港都神戸芸術祭の関連プロジェクトとして、神戸のウオーターフロントを中心にイベントを行った。

 1957(昭和32)年から市庁舎として活用されてきた市役所2号館。当初は8階建てだったが阪神・淡路大震災で6階部分が崩壊したため修繕・補強し、現在は5階建てとなっている。震災から25年経ち、建物の老朽化などから入居していた建設局などはすでに他庁舎に移転。今年の秋に解体することも決まっている。

 「これまで頑張ってきた2号館に感謝してお別れしたい」という思いから、同館南北の壁にミューラルアートを描くアートイベントを開催できないかと提案。秋田さんを中心に、ミューラルアートの実績を持つ岡本さん、ウォールシェアというビジネスモデルを発案、サービス化し、大阪道頓堀の河川管理通路で南海電鉄と協同してミューラルアートを多数作成した「180(ワンエイティー)社長の上仲昌吾さん、取締役の川添孝信さん、神戸の活性化を目指した事業を展開する「ARIGATO-CHAN」の坂野雅社長の5人で民間団体として同プロジェクトを立ち上げた。

 第1弾プロジェクトでは、2号館へのミューラルアート制作のほか、庁舎内でのアートギャラリー開催、市民参加型のイベント開催などを予定。秋田さんは「市のシンボル的な建物である庁舎にミューラルアートを描けば、多くの人にアートに触れる機会を提供できる。制作したアーティストにきちんと対価を支払うプロジェクトにできれば、今後アーティストを正当に評価し、育てていく文化が醸成されるきっかけになるのでは」と話す。「プロジェクトがきっかけで神戸の街全体がアートを楽しみアーティストを応援する雰囲気で満たされれば、たくさんのアーティストが神戸を訪れ、活動することにつながる」とも。

 今年4月からのミューラルアート制作の実現に必要なアーティストフィー(対価)、足場代、イベント開催費用は、今月24日よりクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で支援を募る。

 2月2日には、5月1日~3日に開催されるクロスメディアイベント「078(ゼロナナハチ)KOBE」のプレイベント「road to 078」の一環で「Kobe Mural Art Project」キックオフイベントも予定している。

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