神戸では初上映となる長編ドキュメンタリー映画「普通に死ぬ~いのちの自立~」が7月3日から、元町商店街4丁目のミニシアター「元町映画館」(神戸市中央区元町通4、TEL 078-366-2636)で公開される。
監督・撮影・構成・編集は映画作家の貞末麻哉子さんで、梨木かおりさんが共同プロデュース。女優の余貴美子さんがナレーターとして特別協力している。制作・配給は「マザーバード」(東京都杉並区)。
東日本大震災直後の2011(平成23)年6月に完成した映画「普通に生きる~自立をめざして~」の続編となる本作。当初は昨年春に完成予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大で活動を自粛し、夏の完成となったが昨年9月に開かれた「あいち国際女性映画祭2020」での招待上映を皮切りに、各地で上映されている。
重い障がいのある「重度心身障害児・者」とされる人たちが日中の時間を過ごす静岡県富士市の生活介護事業所を舞台に日々の様子を追った前作から10年。
続編では、制度やサービスの狭間に落ちてしまう家族と支援者の葛藤や気付きを追いつつ、映画の後半は清水明彦さん率いる西宮の「青葉園」や李国本修慈さん率いる伊丹の「しぇあーど」に飛ぶ。支援する側、される側の関係を超えて、ここでは誰もが対等に「生き合う」姿勢が貫かれていた。そもそもの「いのちの尊厳」に正面から向き合う支援を通して、これからの生き方の問題を問う映画になっている。
上映時間はホームページに掲載する。料金は、一般=1,700円、学生=1,000円、60歳以上=1,200円。7月9日まで。