駅弁グッズ販売店「駅弁市場」が7月29日、JR三ノ宮駅改札区画(神戸市中央区布引町4)のフラワーロード沿いガード下に期間限定オープンした。
同店は、「駅弁屋」として1903(明治36)年1月5日に創業し、現在「神戸名物」として親しまれるさまざまな弁当を販売する「淡路屋」(神戸市東灘区魚崎南町3、TEL 078-431-1682)の新業態。
コロナ禍で不要不急の外出・移動の自粛などが求められ、新幹線をはじめとする鉄道利用が激減。全国の駅弁店が大きな打撃を受け、100年以上にわたり「淡路屋」が作り続けている駅弁の利用も少なくなっているという。
常務の柳本雄基さんは「日本固有の食文化『駅弁』を絶やしてはならない」という使命感から打開策を模索。これまでに、名物駅弁「ひっぱりだこ飯」のタコつぼ風容器に合う「ひっぱりだこの蓋(ふた)」や容器を小ぶりにした「ひっぱりだこのお猪口(ちょこ)」、地元中華料理店「三宮一貫楼」とのコラボ商品「神戸中華焼売(シューマイ)弁当」を発売するなど、駅弁が注目されるような取り組みを続けてきた。
「今回の新業態店舗も駅弁が話題になればと出店することにした。進化する駅弁土産店を目指す」と柳本さん。
同店では同社の駅弁をはじめ、「ひっぱりだこの蓋」やこれまでオンライン限定商品であった「ひっぱりだこのお猪口」も販売。このほか、全国の駅弁店が販売する土産のほか、「駅弁Tシャツ」「駅弁フィギュア」などのグッズも取りそろえる。
現在は、「花善」(秋田県・大館駅)の「花善Tシャツ」(2,000円)、「丸政」(山梨県・小淵沢駅)の「MASAICHI焼き梅」(1,100円)、「丸政ブレンド米」(500円)、「源」(富山県・富山駅)の「まるまる手ぬぐい」(500円)、「松栄軒」(鹿児島県・出水駅)の「鹿児島黒豚みそ」(870円)などを用意する。今後は、峠の釜めしで知られる「荻野屋」(群馬県・横川駅)、「吉田屋」(青森県・八戸駅)などのグッズ販売を予定しているという。
柳本さんは「今秋には『駅弁駅伝』と称して、各地の駅弁を順に販売するイベントも予定している。全国の駅弁屋情報の発信拠点を目指して取り組んでいきたい」と意気込む。
営業時間は7時~19時。出店は2022年3月31日までを予定する。