神戸の駅弁店「淡路屋」(神戸市東灘区魚崎南町3、TEL 078-431-1682)が10月14日の「鉄道の日」、新作おせち「駅弁おせち 卯兵衛(うへえ)」の予約受け付けを始めた。
同店は、「駅弁屋」として1903(明治36)年1月5日に創業。当時の阪鶴鉄道(現・JR福知山線)の構内営業が認められ、大阪駅を拠点に大阪~福知山間の車内販売を始めた。現在は「神戸名物」として親しまれるさまざまな弁当を提供している。
新型コロナ禍で不要不急の外出・移動の自粛などが求められ、新幹線をはじめとする鉄道利用が激減。100年以上にわたり「淡路屋」が作り続けている駅弁の利用も少なくなったという。
同社副社長の柳本雄基さんは「ようやく人流が戻りつつある今、改めて駅弁という日本らしい食文化を認識してもらうため、駅弁屋らしいおせち料理を作った」と話す。
「明石ダコ」「丹波黒黒豆」「香住ガニ」などの地元名産食材を使い、容器は駅弁らしい経木だけを材料に使った折り箱を使う。同店の人気商品「ひっぱりだこ飯」のタコつぼ風容器をモチーフにした金色のおちょこをおせち限定で作り、中に栗きんとんなどを盛り付ける。
商品名の「卯兵衛」は、駅弁業に進出する前、北新地で料亭「淡宇」を営んでいた初代・秀次郎の祖父の名前から命名した。
価格は1万2,000円(1折り2人前、送料込み)。予約は、同社オンラインストアと電話で受け付ける。配送エリアは本州・四国・九州(離島を除く)。受け付けは12月25日まで(予定数に達し次第終了)。