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神戸のベーカリー「ケルン」、経済循環型販売システム「ツナグパン」始動

神戸の老舗ベーカリー「ケルン」が食品廃棄ロスを削減する経済循環型のパンの新しい販売システム「ツナグパン」を全店で順次開始

神戸の老舗ベーカリー「ケルン」が食品廃棄ロスを削減する経済循環型のパンの新しい販売システム「ツナグパン」を全店で順次開始

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 神戸の老舗ベーカリー「ケルン」(本社=神戸市東灘区御影中町1)が12月20日、食品廃棄ロスを削減する経済循環型のパンの新しい販売システム「ツナグパン」を開始した。全店で順次導入する。

木製の「エシカルコイン」

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 1946(昭和21)年に御影で創業し、神戸エリアに直営店を展開する「ケルン」。「チョコッペ」「御影メロンパン」「クロワッサンベーグル」などが人気という。

 「地元の地域社会と密接につながりながら業務改善を積み重ね、パンに携わる人々が幸せになれる持続可能性の高いベーカリーを目指してきた」と言う3代目社長・壷井豪さん。近年ではSDGsの目標達成と持続可能な社会の実現に向け、事業を通じた社会課題の解決にも取り組んでおり、今年9月4日には「買い物を楽しみながら世の中に好循環を生み出す」ことを目的とした同店初のサステナブルベーカリー「日々ケルン」をJR摂津本山駅前にオープンし、反響を得た。

 「ツナグパン」は「廃棄されるパンが売れることで、環境問題や社会問題の解決に連鎖的につながるシンプルな仕組みをつくりたい」という思いから生まれた販売システム。売れ残ったパンを客が購入することで、フードロス削減と同時に社会的弱者への支援が可能となる仕組みとなっている。

 売れ残ったパンの中から食中毒リスクが低く傷みにくい商品を10~20個アソートし、製造翌日に「ツナグパン」として販売。購入者にはケルン全店で使える木製の「エシカルコイン」(100円相当)を進呈し、併せて支援先の兵庫県下福祉施設などを介して同額のエシカルコインを支援対象者にも進呈する。購入者と支援対象者が同じ「エシカルコイン」を共有することで区別が無くなり、支援を受ける人が限定されにくくなるような配慮もしている。

 ツナグパン購入者は、フードロスの削減に貢献しながら、支援対象者にエシカルコインを使った消費行動を促すことで、社会的自立の応援ができる。

 壷井社長は「『おいしいものを安く購入したい』『何か社会に貢献したい』という一見無関係に見える2つのニーズを同時に満たしながら、食品廃棄ロス削減と社会的弱者支援のサイクルを加速させ、『パンの街 神戸』から循環型経済の発展を目指していく」と前を向く。

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