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神戸の老舗ベーカリーが「日々ケルン」初出店 循環型経営の拠点に

神戸の老舗ベーカリー「ケルン」初のサステナブルベーカリー「日々ケルン」がオープン

神戸の老舗ベーカリー「ケルン」初のサステナブルベーカリー「日々ケルン」がオープン

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 神戸の老舗ベーカリー「ケルン」(本社=神戸市東灘区御影中町1)が初のサステナブルベーカリー「日々ケルン」(田中町1、TEL 078-413-1251)を9月4日、神戸・JR摂津本山駅前にオープンする。

内装の一部に使う六甲山の間伐材は3代目社長・壷井豪さん(左から2人目)らが伐採した木から製材したもの

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 1946(昭和21)年に御影で創業し、神戸エリアに直営店を展開する「ケルン」。「チョコッペ」「御影メロンパン」「クロワッサンベーグル」などが人気という。

 3代目社長・壷井豪さんは「社会全般でSDGsへの関心が高まる中、ベーカリー業界も長時間労働や廃棄ロスなどさまざまな課題解決が求められている。地元に根を張り、業務改善を積み重ね、パンに携わる人々が幸せになれる持続可能性の高いベーカリーを目指してきた。今後はお客さまと共に循環型社会の実現を目指すことを経営方針とし、買い物を楽しむことで世の中に好循環を生み出すサステナブルベーカリーの出店を決めた」と話す。

 「日々ケルン」では、フードマイレージの観点から兵庫県産・滋賀県産の小麦を使用。南あわじ市の農家「アクアヴェルデ」が栽培した高糖度トマト「プチぷよ」、一般流通で決められている「形・見た目・大きさ」などの規格で選別しないふぞろいな野菜を取り扱う「八百屋のタケシタ」の商品を使うなど、味と見た目だけでなくトレーサビリティーにも配慮するという。

 パンのレシピは、日々入荷する野菜でパン職人がアレンジ。さまざまな種類のパンを提供しながら、フードロスの解消も目指す。

 同店では「八百屋のタケシタ」の不選別野菜、「プチぷよ」を使ったクラッシュアイス(9月限定)のほか、神戸の自家焙煎(ばいせん)コーヒービーンズショップ「LANDMADE(ランドメイド)」が海外のコーヒー豆生産者を支援するテークアウトコーヒーを販売。パンとコーヒーの売り上げの一部は小児がん専門治療施設「チャイルド・ケモ・ハウス」に寄付する。

 内装の一部には、六甲山の間伐材を活用。壷井さんらが伐採した木から製材した。

 オープン後は周辺大学などと連携し、学生らがSDGsを学ぶセミナー、地元農家の野菜を使った料理教室など、「日々の暮らしの中で社会課題に触れることができるイベント」を定期的に行うという。

 営業時間は8時~20時。月曜、第2・4火曜定休。

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