神戸のトアロード中央商店街振興組合(神戸市中央区北長狭通3)が1月10日、トアロード初となるオリジナルイメージ映像を公開した。
トアロードは、海と山をまっすぐ結ぶ約1キロの緩やかな坂道。歴史は神戸港が開港した1868(明治元)年に始まったとされる。イギリス・アメリカ・ドイツ・イタリア・フランス・オランダなど、さまざまな国から多くの外国人が来神。旧居留地(海側エリア)を仕事場とし、北野(山側エリア)に住居を構え、通勤路として利用していたという。
現在は「古きよき時代の雰囲気を残す神戸らしい老舗」をはじめ、新旧さまざまな店が共存。トアロードを挟んで、西側はセレクトショップなどが集まる「トアウエスト」、東側は飲食店が軒を連ねる「トアイースト」として地元住民や来街者に親しまれている。
映像タイトルは「TOR is my ROAD」。「トアロードの住人であろうがなかろうが人生のなかでトアロードに立ち寄った時間は、あなたの歩いていく道にきっと花を咲かせるだろう」(原文ママ)との思いを込めたという。
国内外での受賞歴を持つ映像作家の楠健太郎さんが映像を担当。物語は「わたしのマチオモイ帖」をプロデュースするコピーライターの村上美香さん、音楽はNHK「その時歴史が動いた」のテーマ曲や映画音楽などを手掛ける作曲家でピアニストの谷川賢作さん、ナレーションは多方面で活躍するソプラノ歌手でトアロードにある老舗ジャズ喫茶「Mokuba's Tavern(木馬)」の深川和美さんが、それぞれ担当する。
映像公開に合わせて、公式ホームページのデザインや構成も一新した。
同商店街副理事長の柳憲司さんは「モスク、中国料理店、インターナショナルスクールなどがあり、開港当時から異文化を受け入れてきたトアロードにはダイバーシティの考え方が根付いている。トアロードの歴史軸、通りに面する建物・人物・店舗、ドローン撮影した上空からの風景などから、さらにトアロードを知ってもらえる魅力的な映像になっている」と自信を見せる。