神戸では初上映となる記録映画「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」劇場版が8月5日から、JR新長田駅近く「アスタくにづか1番館」北棟2階にある「神戸映画資料館」(神戸市長田区腕塚町5)内ミニシアターで公開される。
舞台となるのは、1993(平成5)年発足から生物多様性の重要性と立脚した社会の持続可能性について訴えてきた、JT生命誌研究館(大阪府高槻市)。監督・編集は同館「表現を通して生きものを考えるセクター」のチーフでもある村田英克さんが務め、同館の中村桂子名誉館長、永田和宏館長、館員のほか、ファーブルの「昆虫記」翻訳者・奥本大三郎さん、能楽囃子方・大倉源次郎師が出演する。
同館屋上にある小さな庭「食草園」。チョウの成虫が蜜を吸う花、幼虫が好んで葉を食べる植物(食草)を育てており、四季を通じてさまざまな虫が訪れるという。同作品では、植物とナミアゲハ、アマミナナフシ、イヌビワなど昆虫の関わり合いを館員目線で紹介している。
期間中、同館ロビーでは「イケてる!!ちょうちょ選手権」などの参加型常設展示も行う。
8月7日(10時~12時、13時~15時)は、チョウや幼虫と触れ合う体験イベントを開催する。定員は各回先着50人。参加無料。
村田さんは「生命誌ドキュメンタリーとしては2015(平成27)年公開の『水と風と生きものと』に続く第2弾。同年9月に国連で採択された『SDGs』に先んじて活動しており、これまでの活動をさらに発展させることによってSDGsの広がりに貢献していく」と話す。
上映時間は、10時30分~、13時30分~(73分間)。料金は、一般=1,800円、65歳以上=1,100円、大学・高中学生=1,000円、小学生=700円、未就学児無料。8月9日まで。