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神戸・元町に民泊施設「かゑる屋」 裏路地から神戸の魅力発信

(右から)「インターデザイン」の小寺源太郎社長と社員の塩田実里さん

(右から)「インターデザイン」の小寺源太郎社長と社員の塩田実里さん

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 築60年の住居ビルをリノベーションした民泊施設「かゑる屋」(神戸市中央区元町通4)が10月12日、神戸・元町商店街3丁目の北側裏路地にオープンした。運営は、建築デザインやリノベーション業を手がける「インターデザイン」(大阪市)。

3階メゾネットタイプの客室

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 「インターデザイン」の小寺源太郎社長はインテリアデザイナーの仕事を経て建築デザインの会社を2001(平成13)年に設立。マンションや宿泊施設のデザイン経験を生かし、今回、知人経由で取得した中古住宅物件を民泊施設に改築した。

 西宮市在住の小寺社長は「山と海が近い点や異国情緒にあふれ、洗練された雰囲気の神戸の街が大好きで、世界中の方に魅力を伝えられる拠点として民泊施設を運営したいと思った」と話す。

 「今回の物件は約60年前の住居ビルで、震災も乗り越えた歴史ある建物。階段の狭さや、各居室への入り口の低さのような、昭和建築ならではの特徴をあえて残し、海外のお客さまに日本建築を体感してもらいたい」とも。

 床や壁紙、タイルなど、昭和の建築物によく使われていた建材もできるだけ残し活用したという。「和洋折衷」をコンセプトにした客室は、日本らしい和と洋の両方を盛り込んだ内装とインテリアに仕上げた。

 小寺社長は「施設名は、宿泊客が旅から無事に『帰る』という願いを込めて名付けた。カエルは世界的にも縁起の良い動物とされているので、海外のお客さまにも親しみをもってもらいやすいのでは。家に帰ってきたような居心地の良さも提供できれば」とも。

 4階建てで、2階~4階部分に2つの客室を用意する。2階は29平方メートルでダブルベッド2台とソファベッド1台を備え、最大5人まで宿泊できる。3階と4階は38平方メートルでメゾネットタイプの2DK。シングルベッド2台と、ダブルベッド2台を完備し、最大6人まで宿泊できる。1階テナント部分は、美容院やアパレルなどの出店を募集する。

 各客室にそれぞれ、IHコンロ付きのキッチン、鍋、フライパン、冷凍冷蔵庫、電子レンジ、バスルーム、洗面所、トイレ、洗濯機、掃除機、テレビなどを備え、皿やコップ、ワイングラスなどの食器類も一式用意する。メゾネットタイプ客室の4階部分には電気グリルを備えたバルコニーがあり、宿泊客が持ち込んだ食材でバーベキューなどを楽しめる。

 小寺さんは「裏路地に一つでも新しい施設ができると、地元の方にとっても見える景色が少し変わり、新たな地元の魅力を発見できるきっかけになる。民泊施設の運営は今回初めてだが、地元店主などとの交流やコラボ企画を進めることで、地域のお役にも立つこともできると感じた。今後も元町エリアの魅力を発信できる施設をどんどん生み出し、裏路地から神戸を盛り上げていきたい」と意気込む。

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