水道筋商店街に4月11日、神戸市立王子公園(神戸市灘区王子町1)のジャイアントパンダを追憶する「ありがとうタンタン」のバナーが掲揚された。
タンタンは阪神・淡路大震災で被災した神戸市が「被災地に明るい話題を」と要望し、2000年に中国・四川省から貸し出された。2020年に返還される予定だったが、コロナ禍や2021年に判明した心臓疾患のために帰国が延期となり、今年3月31日に死んだ。国内最高齢となる28歳で、24年間を神戸で過ごした。
同商店街協同組合の永井和浩副理事長は「タンタンは地元の誇りだった。これまで商店街を盛り上げてくれたタンタンへの感謝の気持ちを込めてバナーを掲げた」と話す。「バナーを立ち止まって眺めたり、写真を撮ったりする人を見ていると、じんわり思いがこみ上げてくる。寂しさや悲しさはあるが、最後まで神戸で全うしてくれ、地元や飼育員の皆さんに愛された」と、タンタンと商店街の歴史を振り返る。
神戸市は5月10日にタンタンの追悼式を行う予定。