神戸の老舗鶏卵加工メーカー「武田食品」(神戸市兵庫区荒田町3)が5月1日で、創業75周年を迎える。
「弊社にしかできないことをやっていきたい」と語る3代目社長の武田清孝さん
同社は、先々代の武田清二さんが1922(大正11)年に個人事業主として開業。1961(昭和36)年に合資会社武田製玉部を設立、1988(昭和63)年に武田食品株式会社に改組し現在に至る。卵厚焼き、だし巻き、錦糸卵など、すしや総菜の鶏卵加工を神戸市内中心にスーパーやすし店などの飲食店に販売している。99.9%が業務用だが店舗でも販売しており、年末などは近隣からだて巻きを買いにくる客もいるという。
3代目社長の武田清孝さんは「一つ一つ割卵(かつらん)し、手焼きにこだわっただし巻きを作っているのは全国でも珍しい」と話す。「原材料費や手間がかかる商品は製造をやめるメーカーがあるが、地域に密着して大手にはできないことができる会社として神戸のまちで75年を迎えることができた。2代目の父が確立した味をこれからも大切にしながら、時代の変化に合わせて弊社しかできないことを考えて100周年を目指していきたい」と意気込む。
営業時間は7時~16時30分。日曜・木曜と営業曜日の祝日は定休。