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神戸のスタートアップ、「情報社会世界サミット」環境部門で日本初受賞

授賞式での小田真人さん(左から2人目)と小田一枝さん(中央)

授賞式での小田真人さん(左から2人目)と小田一枝さん(中央)

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 神戸のスタートアップ「オシンテック」(神戸市中央区浪花町)が4月、チリで行われた「情報社会世界サミット(The World Summit Award Global Congress 2024)」の環境とグリーンエネルギー部門で日本企業として初めて受賞した。

チリ共和国ロスラゴス地方の会場

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 2001年の国連総会で決議された情報社会世界サミット(WSIS)により2003年から毎年開催され、情報社会に対する共同理解の確立と多様な地域における取組の支援を通じて国連の持続可能な開発目標(UN SDGs)の達成を目指す同イベント。「政府と国民の関与」「健康と幸福」「学習と教育」「環境とグリーンエネルギー」「インクルージョンとエンパワーメント」「文化と観光」「ビジネス&コマース」「スマート決済と都市化」「ヤングイノベーター」の8部門で構成し、同社は「環境とグリーンエネルギー」部門で日本初受賞。全体としては、2018年以来5年ぶりの日本からの受賞となった。

 同イベントは、パタゴニアとして知られるチリのロスラゴス地方で開催。「気候変動によって危機にさらされる貴重で豊かな自然を前に、各国からの参加者によって情報共有やワークショップが展開された」という。その中で、同社が発表した、各国政府や国際機関の公式発表を収集し、持続可能性に関わる15のテーマで整理・可視化するウェブサービス「RuleWatcher」にも注目が集まったという。

 「グローバルアクショントークス」という「世界にインパクトがある啓発的アイデアを披露する」プログラムでは、同社社長の小田真人さんが選ばれ、日本語の「探究」についてスピーチを披露。複数の課題が絡み合う現代の問題に対する一つの解として、「探究」の、「好奇心と真理を深い喜びをもって同時に追求する態度」が皆に重要であると訴え、複数言語で広く世界に発信された。

 小田さんは「主催のペーターブルック博士の冒頭のスピーチに影響を受け、自分のプレゼンテーションでも当初予定していた、やや実績紹介寄りの内容から『民主主義を変えていこう』という本心に近いメッセージに変更した」と話す。「授賞式で『美しい国・日本からやって来た』と紹介され、胸が熱くなった」とも。

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