屋外ディナーパーティ「神戸ホワイトディナー」が5月18日、東遊園地(神戸市中央区加納町6)の芝生広場で4年ぶりに開催された。
街中の一角を貸し切り、服装や食器類、装飾の全てを「白」でそろえ、見慣れた公共空間を非日常空間へと創り上げる同イベント。参加者自身が料理や飲み物、テーブルセットなど全て用意する。パリの「ディネ・アン・ブラン」やニューヨークの「ホワイトディナー」を見て、市民が自らの手で街を所有する姿に感動した福岡壯治(そうじ)さんが、「神戸でも市民自らの手でライフスタイルを変えていくきっかけにしたい」と2014(平成26)年に有志を集めて初開催した。その後、メリケンパークや旧居留地エリアなどで毎年実施するも、2020年からコロナ禍で休止となり、今回4年ぶりに再開。芝生化実験を終え再整備が完了した同広場で初めて開催し、約650人が集まった。
参加者には初回から毎回参加している人も少なくないという。「神戸ウエディング会議」副代表幹事の谷口享子さんは「私が第1回に参加した時も、昔から神戸で活躍していた方たちが生き生きとしていた」と振り返る。「この10年、みんないろいろあった。今日来たくても来られなかった人のことも思いながら楽しみたい」と話していた。
実行委員長の福岡壯治さんは「2014(平成26)年の神戸市デザイン都市創造会議で『東遊園地を芝生化したい』と発言してから、10年越しの恋が今日、実った感じがする」と話す。「今日、青空の下、緑の芝生の上で思い思いに白のおしゃれを楽しむ皆さんと『市民が街を所有する感覚』を感じられたらうれしい」とも。