甲南大学生による「神戸ポートタワー」活性化についての企画提案が7月9日、「Stage Felissimo Hall(ステージフェリシモホール)」(神戸市中央区新港町7)で開催された。
企画提案を行ったのは、甲南大学経済学部の「プロジェクトゼミ」に参加した大学生20人・5チーム。同ゼミでは2024年度から地元企業と連携して地域課題解決に取り組み、今春リニューアルオープンした「神戸ポートタワー」を運営するフェリシモと共同で授業を行った。同ゼミの最終報告会として、フェリシモ社長の矢崎和彦さんを前にプレゼンテーションした。
企画提案の課題は「タワー来場者を30万人増やすための若者向け企画」。この課題を受け、大学生たちは現地を視察したり担当者へのヒアリングを行ったりするなど、独自の視点で企画を検討。キャパシティーの限界も考慮しタワー外も活用した「謎解きツアー」、テーマパークのような「ポップコーンバケツ」を使ったワクワク感の醸成、五感に訴えて記憶に残すために「香水」を活用するアイデアなど具体的な提案がそろい、プレゼンテーションの都度大きな拍手が送られた。
全体講評で、矢崎さんは「タワーの外側にある街を活用する提案など、ぜひやりたいと思う企画もあった。神戸は街自体にテーマパークのような魅力があり、その特徴も生かしたい」と話した。「そもそもポートタワーを知らない学生もいることには驚いた」とも。
「プロジェクトゼミ」を担当したフェリシモの猪川恭兵さんは「スタートした3カ月前の状況を思うと、チーム一体となり堂々とプレゼンする姿に感動した」と振り返る。「学生は自分が成長した自覚はまだないかもしれないが、この経験が財産だと振り返る時が来るはず」とも。