神戸ポートアイランドのワールド記念ホール(神戸市中央区港島中町6)と神戸夙川学院大学(港島1)で4月29日、無料ミュージックフェスティバル「COMIN’KOBE13(カミングコウベ)」が開催された。
同フェスは、2005年に神戸市がテーマとして掲げていた「震災10年 神戸からの発信」に基づき神戸の活性化を目指して開催された野外チャリティーライブ「GOING KOBE」が前身。その後、同じ名称で5年間開催され、震災から15年目に「COMIN’KOBE」に変更された。
阪神・淡路大震災がきっかけで始まり、「被災地支援」や「震災について考えるきっかけをつくること」をテーマに掲げる同フェスには、神戸に縁のある「ガガガSP」「ワタナベフラワー」のほか、総勢130組以上のアーティストが出演。約3万人の観客が13ステージで繰り広げられた公演に足を運んだ。
会場内では「被災地支援」や「震災について考えるきっかけをつくるブース」などで形成される村「震災ヴィレッジ」も展開。来場者とともに「震災」について考え、「思い」を共有し、メッセージを発信するコンセプトをもったブースが並ぶ。今年初の試みとして、阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」によるトークステージ「ひとぼうステージ」を新設。本編の音楽ライブとは違った側面から、アーティストの思いを共有し、来場者とともに「震災・防災・減災」について考えるきっかけづくりの場としてライブに出演するアーティスト約20組がトークセッションを繰り広げた。
「ひとぼうステージ」に訪れた市内在住の女性は「ステージでは見ることができない震災に対するアーティストの生の声を聞くことができて良かった。震災を風化させないためにも、このイベントは続けていってほしい」と期待を寄せた。