神戸市立博物館（神戸市中央区京町、TEL 078-391-0035）の入館者数が、開館31年目の11月28日に900万人を達成した。

梶本日出夫館長と900万人目を飾った山田佐知子さんら

　同館は、神戸市立南蛮美術館と神戸市立考古館が統合し1982（昭和57）年11月3日の「文化の日」に開館。国宝1件21点、重要文化財7件76点を含む約7万点の館蔵品があり、国宝桜ヶ丘銅鐸（どうたく）・銅戈（どうか）群をはじめとする考古・歴史資料、池長孟氏が収集した南蛮紅毛美術や開化錦絵などを中心とした美術資料、南波松太郎氏・秋岡武次郎氏が収集したコレクションを中心に全国一の質と量を誇る古地図資料の3分野に大きく分けることができる。また、神戸にゆかりのある芸術家の作品なども収集している。

　2003年2月13日（「デイトブリテン発世界巡回展 ヴィクトリアン・ヌード展」開催中）に500万人、2005年12月13日（「ベルリンの至宝展」開催中）に600万人、2007年12月5日（「失われた文明 インカ・マヤ・アステカ展」開催中）に700万人達成。2011年3月22日（「大英博物館 古代ギリシャ展」開催中）に800万人を達成したが、東日本大震災直後だったためセレモニーは行われなかった。今回「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」開催中の11月28日に入館者数900万人を達成し、約6年ぶりのセレモニーが行われた。

　同日10時30分ごろから開催された記念セレモニーでは、同館の梶本日出夫館長より、900万人目を飾った大阪府豊中市在住の山田佐知子さん（34歳）に、今年4月に発行された書籍「ホンモノに会いに行こう　神戸市立博物館で楽しむ歴史と美」をはじめ、現在開催中の特別展図録や同館オリジナルグッズなどの記念品が贈られた。

　友人、長男・浩貴ちゃん（2歳）と一緒に訪れ、同館は初めてという山田さんは「呼び止められたときは何のことだか分からず『ベビーカーがだめなのかな？』と思った」と話し、「900万人達成、おめでとうございます。今日のことは親子の良い記念になった」と笑顔で話していた。

　開館時間は9時30分～17時30分（土曜・日曜は19時まで）。月曜休館。入館料は、一般＝1,500円、高大学生＝1,100円、小中学生＝600円ほか。12月8日まで。