神戸電子専門学校(神戸市中央区北野町1)インダストリアルデザイン学科の学生が企画・デザインした商品が現在、フェリシモ(浪花町)の通販カタログ「ECOLOR(エコラ)」とショッピングサイトで販売されている。
メモスタンドやキッチンクリップとしても活用できるポットウォッチャー
同学科が授業の一環で行う商品開発プロジェクト「ものづくり団」は、素材の魅力と3次元CADやデジタルファブリケーションの技術を生かし、「そこにしかないものづくり」を行うもの。昨年、同プロジェクトの1年生が入学してまだ2カ月という時期から企画立案を始め、「豊かな森を育てること」を目的に活動する同企業の「フェリシモの森活部」に産学連携を提案。プロからのアドバイスの下、何度も試作と検証を繰り返して昨年7月に臨んだプレゼンの結果、高い評価を得て商品化が実現した。
提案した商品はポットウォッチャー(鍋とふたの間に挟んで噴きこぼれを防止するキッチンツール)。素材には同学内での商品開発に用いてきた高知県四万十町のヒノキ間伐材を使い、メモスタンドやキッチンクリップとしても活用できるよう形状も工夫した。
「商品はシンプルで小さなアイテムだが、この中にはかたちや素材へのこだわりだけでなく、使い手の心理や安全面への配慮など、さまざまな要素が含まれている。企業の方と一緒にものづくりを進める中で、実際の商品開発に求められる高い意識を身につけることができたと思う」と同学科教員の川口信之さん。同学科の女子学生は「キッチンにないものを作りたかった。機会があれば、また商品開発に挑戦したい」と意欲を見せる。
商品の詳細はホームページで確認できる。