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「神戸ルミナリエ」開幕前にハートフルデー トークショーに岩隈久志さんも

点灯後に「スパッリエーラ」の中で岩隈久志さんと吉田絵里架さんによるトークショーが行われた photo by UETSUKI Akio

点灯後に「スパッリエーラ」の中で岩隈久志さんと吉田絵里架さんによるトークショーが行われた photo by UETSUKI Akio

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 第21回神戸ルミナリエの開幕を前に、ハンディキャップを持つ人と介護・付き添い者を招いて一部を点灯する「ネスレ ハートフルデー」が12月2日、東遊園地(神戸市中央区加納町6)で開催され、1万5000人(うち車いす3800台)が来場した。

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 神戸ルミナリエは、1995年1月17日に兵庫県南部地方を襲った阪神・淡路大震災の記憶を次の世代に語り継ぐ、神戸のまちと市民の夢と希望を象徴する行事として開催。大震災が起きた年の12月、年初の悲しい出来事による犠牲者への慰霊と鎮魂の意を込めた「送り火」として、また間もなく新しい年を迎える神戸の復興・再生への夢と希望を託して始まった。

 今年からは新しい試みとして、日本初公開の屋根付き回廊「ガレリアコペルタ」の制作とLED電球の本格導入を実施。新たなにぎわいを創出する目的の地元企業11社による協賛事業「踊る!KOBE光のファウンテン」や募金における取り組みとしてクラウドファンディングによる寄付プロジェクトも開始した。作品テーマは「心の中の神戸(NEL CUORE KOBE)」。

 「ネスレ ハートフルデー」は、ハンディキャップを持つ人に「混雑を避けゆっくりと神戸ルミナリエを鑑賞してほしい」と1999年から開かれているもの。2001年からはネスレ日本グループが毎年協賛し、来場者に温かいコーヒーやスープ、チョコレートなどの自社製品を振る舞っている。今年も同社社員とネスカフェアンバサダーら80人がボランティアとして参加。会場のアナウンスは舞台上での手話とプロジェクターで投影された文字で紹介されている。

 点灯セレモニーには、主催者代表の久元喜造市長、協賛社代表のメラニー・コーリーさん、来場者代表の石井啓三さん、平松紀子さん、徳永明日香さんが登壇。5人がスイッチを押すと「バラの冠」と題した全長132メートル、最高部20メートルの「スパッリエーラ」と「光の森」と題した「ソロピース」など一部の作品が点灯し、来場者から歓声が上がった。

 今年はハートフルコンサートに代わりハートフルトークショーを開催。阪神・淡路大震災を経験した神戸から東日本大震災の被災地の人たちに熱いメッセージを送りたいという思いを込め、ゲストには東北楽天ゴールデンイーグルス時代から東日本大震災被災地に夢と希望を送り続けている岩隈久志さん、阪神・淡路大震災での被災体験を持つ神戸出身の車いすバスケットボールプレーヤーの吉田絵里架さんが登場。ラジオ関西アナウンサー池田奈月さんの司会で復興への思いなどについて語り合った。

 会場には一般参加ができる応援メッセージボードも設置。一つひとつのメッセージが花の形になっており、来場者とゲストのメッセージで1本の桜の木を完成させる。岩隈さんと吉田さんは来場者が見守る中、メッセージを書き木の枝に貼り付けた。ボードには岩隈さんのサインボールも設置され、自身がゼネラルマネジャーに就任した草野球チーム「三陸鉄道キットDreams」の本拠地で来春復活する市民球場「キット、サクラサク野球場」(岩手県宮古市)に展示する。

 ネスレ日本の嘉納未來さんは「岩隈さんと吉田さんはスポーツを通じていろいろな思いを届けておられ、今回のイベント趣旨に合ったトークショーになったと思う。今回は会場に来られた方と一緒に何かを完成させたいという思いから、参加型の応援メッセージボードを設けた。東日本大震災で倒壊してしまった市民球場が来春復活することに合わせて桜の植樹が予定されており、応援ボードも桜の木をモチーフにした。ボードを展示することで神戸からのメッセージを届けることができれば」と話す。

 神戸ルミナリエの開催期間は12月4日~13日。点灯時間は、月曜~木曜=18時ごろ~21時30分、金曜=18時ごろ~22時、土曜=17時ごろ~22時、日曜=17時ごろ~21時30分。

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