元町高架下にあるアートスペース「プラネットEartH(アース)」(神戸市中央区元町高架通)内のギャラリー「pocket美術函モトコー」で10月26日、「黒川武彦 針穴写真展 -太山寺-」が始まった。
神戸市在住の黒川武彦さんがこれまでに作ったカメラと、作ったピンホールカメラで撮影した写真30点を展示する同展。写真は太山寺(西区伊川谷町)の本堂や鳥居、周辺の景色などを撮影したもので、ピンホールカメラ特有の光の写り具合を大切にした写真も展示。通常のカメラと比較すると光量を得られにくいため、露出時間は2~3秒のものから30分かかったものも。
子どものころからラジオや模型を作るのが好きだったと話す黒川さんは、定年を機にピンホールカメラを作り始め、3Dカメラも製作。普段は太山寺以外にも神戸近郊の写真を撮っているという。「定年後の趣味として始めた。レンズがなくてもこれだけの写真が撮れることを知ってほしい」と笑顔をみせる。
黒川さんは「現像するまで何が写っていて、どんな写真になるのか分からない。ピンホールカメラは心のファインダーで撮るもの。それができれば一人前」と話す。「カメラは大体作ってきたので、これからはそのカメラを使って、たくさん写真を撮りたい」とも。
11月23日には、黒川さんが講師を務めるワークショップ「針穴写真ニトライ VI」を同ギャラリーで開催。空き缶カメラを使い、兵庫県公館周辺で撮影、同ギャラリーで現像する。問い合わせはモトコープロジェクト事務局(TEL 078-366-0536)まで。
開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。月曜定休。写真展は今月31日まで。