「茶はいったい何を『たてる』のか」-茶道家・木村宗慎さんが講義

茶道について講義する木村宗慎さん

茶道について講義する木村宗慎さん

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 通販業界大手のフェリシモ(神戸市中央区浪花町)が主催する「神戸学校」が9月13日、エスパスフェリシモホール(須磨区)で開催された。

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 今回のゲストは茶道家の木村宗慎さん。「数寄・好きsukizukiの硲(はざま)~茶はいったい何を『たてる』のか~」をテーマに第1部は講演、第2部は会場に用意された即席の茶室で実際に茶がたてられた。会場には千利休が始めたとされる「竹の一重切り」に花が生けられるなど、さまざまな演出が用意された。

 第1部では、木村さんが茶道を始めた理由について「茶は代々続くものが多いが、自分は小さいころから生活の中にお茶があったわけではない。おじいちゃん子でいつも一緒に時代劇を見ていた中で、よろいやかぶとなど昔のものに興味がわき、その中でお茶と出会った」と明かした。「なぜお茶をしようと思ったかについてはよく分からない。気がついたらやっていた。でも『自分自身はお茶が好き。お茶を自分のものにしたい』という気持ちは確か」とも。

 第2部では、参加者の女子中学生3人がステージ上に用意された茶室で、実際に作法を習った。会場から選ばれた女子中学生は「ひざの位置をそろえる」「お辞儀のタイミングを合わせる」など、木村さんの指示を受けながら緊張した面持ちで茶と菓子を楽しんだ。木村さんからの「ひざを崩して下さい」との指示に、本当に崩していいのかが分からず困った表情の参加者に木村さんが「本当に崩していいよ(笑)」と話しかけ、笑いが漏れる一幕も。

 木村さんは愛媛県宇和島市の出身。裏千家茶道を学び、1997年に「芳心会」を設立した。京都や東京で次世代の茶人を育成する傍ら、「茶の湯」をテーマとした雑誌、テレビ番組、コマーシャル撮影のコーディネートを手がけ、イタリア・ミラノサローネやドイツ・フランクフルト・デザイン美術館などでも茶室のデザインや茶会の監修を行っている。

 フェリシモの主催する「神戸学校」は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにスタートし、今回で137回目を数えた。

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