システム開発を手掛ける神戸デジタル・ラボ(神戸市中央区江戸町)は7月1日、ウェブサイトから店舗へユーザーを誘導するO2O促進サービス「Mashエリア」の提供を開始した。
ECサイトで買い物をするときに「利用客が実物に触れることなくイメージでしか買い物ができないことが商品購入の妨げになっているのでは」と、同社が開発した新サービス。GPSなどの位置情報からエリアを判定し、商品ページに近隣の店舗情報を表示する。ターゲットは、ECサイト利用客が実店舗に行くことで「より豊かな体験ができると考えている」(同社)企業。
既存のウェブページに重ねる形式で表示するため、ページのレイアウト変更が不要なのが特徴。小売店舗に限らず、支店や展示場、セミナーなどさまざまな誘導が可能。スマートフォンやタブレット端末、パソコンなどの各種デバイスに応じて表示を最適化する。「O2O」とは「オンラインからオフライン(Online to Offline)」の略で、オンライン上のアクセスを店舗などのオフラインのチャネルにつなげていくことを表す。
同社ソリューション推進部リーダーの若尾佳右さんは「出先でもスマートフォンやタブレット端末があればすぐに店舗を検索できる手軽さが使いやすいポイント。家でパソコンから購入する方も以前に比べて少なくなってきたので、外出先でも使いやすいタイムリーな情報を提供したい」と話す。「狙いはウェブから店舗の一方通行ではない。利用客にはECサイトと店舗を相互利用していただき、商品や企業のファン作りになれば」と期待を寄せる。
販売価格は初期費用=5万円、月額費用=10万円~、カスタマイズ費用は要相談。年内に5件の導入を見込んでいる。