ITによる地域貢献を目指した無料イベント「神戸ITフェスティバル2012」が10月5日・6日、神戸市産業振興センター(神戸市中央区東川崎町1)で開催される。
「ITで、神戸の未来をよりステキに」をテーマに、地域住民や企業に対してIT活用に役立つさまざまな情報を提供し、神戸の地域社会や産業の発展に貢献しようとする同イベント。対象をIT業界だけでなく、一般向けとしている点が特徴。ITの最新技術を分かりやすく解説するセミナーや展示会場の特設ブース、来場者同士のコミュニケーションを促進する参加型イベントを、興味に応じて自由に選ぶことができる。
両日にわたり、ソーシャルメディア時代の企業のあり方を示す「ソーシャルシフト ~これからの企業にとって一番大切なこと」(講師=斉藤徹さん)から、オフィスにとらわれない働き方を考える「これからの時代の働き方」(講師=佐々木俊尚さん)、スティーブ・ジョブスのプレゼンテーション手法に日本文化をミックスした「プレゼンテーションZen:ジョブズ流のプレゼンで聴衆の心に訴えかける」(講師=ガー・レイノルズさん)など約100種類のセミナーが8~10カ所の会場で同時に開催され、来場者は自由に聞くことができる。セミナーの様子はユーストリームでも配信する。
展示ブースでは、巨大なデジタルサイネージを用いたデモや、スマートフォン端末を実際に手に取りながらアプリケーションを体験できるコーナー、有馬温泉の温泉水を用いた足湯コーナーなど約30種類を用意する。
参加型イベントとしては、1週間前に有馬温泉で合宿して企画を練り当日にプレゼンテーション内容を競う「神戸ビジネスプランコンテスト」や、神戸ブランドの新商品開拓を行う「神戸セレクション」に認定された商品の展示・試食を楽しみ、参加者がIT技術を用いて評価する「NFC試食・展示会」など約10種類を展開。来場者は自由に参加できる。「日経コンピュータ」「日経SYSTEMS」の年間無料購読権や神戸に関係する各種商品が200人超に当たる抽選会も予定している。
主催する神戸ITフェスティバル実行委員会は、神戸を愛するIT技術者や企業人、学生、行政関係者などの有志約50人で結成されており、全てボランティアで運営。事務局長の舟橋健雄さんは「神戸の未来をともに創ってゆく仲間として、単なるイベント運営にとどまらない関係を築いてきている。われわれ自身も準備を通してよりよく成長していきたい」と話す。
実行委員長を務める力宗幸男さん(兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科教授)は「昨年4月15日に初開催した際は予想を上回る700人超の来場者に恵まれ、このイベントに対する確かなニーズがあることを実感した」と振り返る。「来年以降も毎年開催し、全国的に注目される地域ITイベントに育てていければ」とも。
開催時間は両日とも10時~18時。現在サイトで参加者やボランティアスタッフの登録を受け付けている。