兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1)ギャラリー棟3階で7月6日、全国巡回展「マリー・アントワネット物語展」が始まった。
14歳の若さでフランスに嫁ぎ、18歳でフランス王妃、37歳という若さで革命の波に飲まれるというドラマチックな生涯を歩んだマリー・アントワネット。同展では、アントワネットの一生を貴重な作品でたどるとともに、洗練されたライフスタイルやファッションに代表されるアントワネットの「美」に焦点を当て、パリ市立カルナヴァレ博物館、ナポレオン財団、フランスの名門貴族が代々受け継いできた家宝など約120点の史料を通じて紹介する。
展示は、プロローグ 「ハプスブルクからフランスへ、14歳のプリンセス」、1章「ヴェルサイユの華 ~フランスが恋した王妃~」、2章「彼女の愛した美」、3章「はかなく散った永遠の王妃」の4部構成。会場では、扇や時計など彼女が愛用した装飾品のほか、専属スタイリストを抱え毎年170着のドレスをオーダーメードしていたというファッションリーダーでもあることから、当時より続く王室御用達のテーラーPrelle社などの協力で復元したドレス5着も展示。当時流行した帆船をモチーフにしたヘアスタイルを再現したかつらを試着して記念撮影ができるコーナーも用意する。
音声ガイドのナレーションは、漫画「ベルサイユのばら」作者・池田理代子さんが務めるほか、描き下ろした原画も展示。鑑賞券と池田さんの特別原画デザインされたグリーティング・カード(非売品)をセットにした特典付きチケットも用意する(1,700円、オンラインチケットのみの扱い)。
5日に行われた開会式ではパリ市立カルナヴァレ博物館のジャン・マルク・レリ館長をはじめ、同館の蓑豊館長らがテープカットを行った。ジャン・マルク・レリ館長は「ファッションの世界的な大都市の一つである神戸でマリー・アントワネットの展覧会が開催されることは決して偶然ではない。フランスの王妃は日本の最新ファッションを共存するためにやってきた。日本の皆さんはそれを可能にした王妃に対して敬意を表してくださると信じている」と話した。
開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休館(7月15日は開館、翌16日休館)。入場料は、一般=1,300円、大学生=900円、高校生・65歳以上=650円、中学生以下無料。7月31日まではドレスコード特典として、リボンを着けて来場した人にオリジナル缶バッジを進呈する。9月1日まで。