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神戸市立博物館で「ギヤマン展」-欧州からの輸入ガラス182点展示

「ギヤマン展-あこがれの輸入ガラスと日本」会場の様子

「ギヤマン展-あこがれの輸入ガラスと日本」会場の様子

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 神戸市立博物館(神戸市中央区京町、TEL 078-391-0035)で7月5日、特別展「ギヤマン展-あこがれの輸入ガラスと日本」が始まった。

エントランスの様子

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 江戸時代後期にヨーロッパから輸入されギヤマンと呼ばれた上質のガラス器などを展示する同展。ギヤマンは、日本製の一般的なガラスを指すビイドロと区別して呼ばれた言葉で、ポルトガル語のダイヤモンドを意味するディアマンティ(Diamante)に由来するという。

 桃山から江戸時代、明治時代前期に日本にもたらされたヨーロッパ製ガラスの実像に迫り、日本への影響にも目を向けた同展。17世紀のヴェネツィア系ガラスから18~19世紀のオランダ、イギリスなどの金彩、カットガラス、その影響を受けた和ガラスまで、182点を通してギヤマンの世界を紹介する。

 館内は、「輸入ギヤマンの黎明(れいめい) 桃山~江戸前期の輸入ガラス 17~18世紀中期」「輸入ギヤマンの華 18世紀後半から19世紀の輸入ガラス」「日本のびいどろへの影響」「和製ギヤマンの誕生」「文献資料」「近代のギヤマン」と6章に分け構成。

 酒や水を入れるイスラム風の器形を持つ上級の中国磁器「吹きガラス仙盞瓶(せんさんびん)」、蓋(ふた)を伴う酒杯「グラヴュール紋章文蓋付きガラス大杯(ポカール)」、無色ガラスに藍色ガラスを被(き)せ、冷却後に入念に切り子を施した新出の杯「薩摩切子紫色被せガラス大杯」、大阪の茶道具商・春海(はるみ)藤次郎が大正時代に仏バカラ社に注文製作したギヤマンの懐石具一式「バカラ懐石膳」などが並ぶ。

 4日に行われた開会式では、久元喜造市長をはじめ、梶本日出夫館長、同展監修の棚橋淳二さん(神戸松蔭女子学院大学名誉教授)らがテープカットを行った。久元市長は「高級なガラスが輸入され、生活に大きな影響を与えてきた。この機会に奥行きの深い輸入ガラス作品をたくさんの方に味わっていただければ」と話す。

 開館時間は9時30分~17時30分(土曜は19時まで)。月曜休館(7月21日・9月15日は開館、7月22日は休館)。入館料は、一般=1,000円、高大学生=700円、小中学生=400円ほか。9月15日まで。

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