神戸のミュージック・ステーション「ministudio creative(ミニスタジオ・クレアティヴ)」(神戸市中央区山本通2、TEL 078-271-8720)が企画する音楽イベント「IKUE MORI Japan tour in Kobe 2014」が10月9日、「塩屋 旧グッゲンハイム邸」(垂水区、TEL 078-220-3924)で開催される。共催は塩屋音楽会。
前衛音楽家のIKUE MORI(イクエ・モリ)さんを招く同イベント。「EP-4」メンバーで神戸出身のフランス文学者でもある鈴木創士さんと同メンバーのユン・ツボタジさんを中心に活動中の「EP-4 unitP」をゲストに迎え、オープニングアクトには、神戸を拠点に活動を続けるテクノポップ・バンド「A.C.E.(エー・シー・イー)」と同じく神戸を拠点にドローン、アンビエントの活動で知られる「sleepland」が出演する。DJにはアヴァンギャルドからクールジャズまでをプレーする神戸のDJ松田光司さんも。
イクエ・モリさんは1977年、ニューヨークに渡りアート・リンゼイさんらと共にノー・ウェーブ・バンド「DNA」を結成。その後、ヨーロッパを中心にアメリカ、アジアで多数のミュージシャンと共演を続けながら自身のアルバムを作り続け、1999年にはオーストリアの「ArsElectronics」のデジタル音楽部門で賞を受ける。2000年以降はラップトップを使い始め、サウンドだけでなく、ビデオ、ビジュアルにも創作の手を広げ、AVライブを始める。
神戸で活動を続ける「sleepland」のメンバーから「イクエ・モリの神戸公演を実現できないか」と「ミニスタジオ・クレアティヴ」を主宰する音楽家・安井麻人さんに相談があり、「先鋭的なイベント」も多く手掛けている同会場を紹介し実現に至った。
安井さんは「80年代のニューヨークのロフト(アンダーグラウンド)シーンや、同時代の日本の先鋭的な音楽シーンも、いよいよ音楽の歴史の1ページとして整理保管される時代になってきているように思う。イクエ ・モリさんや『EP-4 unitP』の鈴木創士さん、ユン・ツボタジさんはこの時代を語る上で外せないアーティスト。『A.C.E.』やDJの松田光司さんは、そういった世代に触発されて音楽活動を始めた世代であるし、『sleepland』のサウンドはこういった文脈の中で語ることもできる。神戸塩屋の歴史的な洋館でコンサートが開かれるのは、神戸の先鋭的な音楽シーンを語る上でとても意味のあることだと思う」と話す。
開催時間は19時30分~21時30分。チケットは、前売り券=3,000円、当日券=3,500円。定員は100人。チケットは「塩屋 旧グッゲンハイム邸」と「ミニスタジオ・クレアティヴ」で取り扱う。