3月27日の神戸地方気象台による「開花宣言」から5日たった4月1日、生田神社(神戸市中央区下山手通1)のソメイヨシノがほぼ満開になり、今週末には見頃を迎える。今年の開花は平年より1日早く、昨年と同じ日。
同神社の桜の種類は、ソメイヨシノ、八重桜、山桜、しだれ桜、陽光桜、ハナカイドウなど。老木だけでなく、近年植樹された桜などが社殿前をはじめ境内や「生田の池」に約30本植えられている。
江戸から明治まで、一の鳥居から境内に続く参道が桜並木だったという同神社。その名残として同神社の社紋は八重の桜で、本殿周りの灯籠や調度品、装束などの紋章として残っている。
同神社の権禰宜(ごんねぎ)酒井康博さんは「桜は春を感じていただくことができ、皆さんが見て喜ばれる花。桜の名所ほどの本数はないが、街の中に咲いている桜を見に来ていただき、春の柔らかい雰囲気を味わっていただければ」と話す。「これから咲き始める品種もあるので、4月中旬まで桜観賞を楽しんでいただける」とも。
4月6日、同神社では春の風物詩となるさまざまなイベントを予定する。同境内「生田の森」では、小川のふちに出席者が座り、流れてくる杯が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を読む行事「曲水の宴」(15時~、鑑賞初穂料=1,000円)を開催。拝殿と同神社に併設される生田神社会館では、「観桜祭」(18時30分~)と「観桜の宴」(19時15分~)を開く(初穂料=1万円)。