神戸・中山手通に3月27日、精肉店「Nick（ニック）」（神戸市中央区中山手通3、TEL 078-262-1147）がオープンした。

精肉店「Nick（ニック）」のスタッフ

　神戸でホルモン・モツ鍋の取り寄せを専門に通販や百貨店での販売を10年以上続けてきた店主の錦昭光さん。ある日、夜中の4時にハッと目覚め「肉屋をやりたい」と突然思い立ったという。通販だけでは得られない客とのコミュニケーションを求め、これまでの精肉店にプラスしてできることはないかと試行錯誤。周りの友人・先輩の協力を得て、老若男女が利用できイートインのある店を開いた。

　精肉は、自らが厳選したという国産牛のほか、長崎県の山あいの南島原半島で育てられた「芳寿豚（ほうじゅとん）」を販売。ハム・ベーコン・ソーセージはドイツでの受賞歴がある大阪の工房で製造する。総菜やサンドイッチも販売するほか、店内の精肉も職人がその場で焼き提供する。

　店舗面積は17坪。白を基調としたシンプルな店内には、イートイン用のテーブル8席を用意。神戸の夜景や景色を大切に思う店主の思いから、神戸の景色の一部に溶け込むように白と紺色の外観に仕上げた。店名は、言いやすくかわいがられるように「ニック」と名付けた。

　商品は地元住民が日常で使いやすい肉を中心に取りそろえ、「芳寿豚のこま切れ」（100グラム＝180円）、「スペアリブ」（100グラム＝220円）、国産牛の「こま切れ」（100グラム＝360円）、「ハーブソルトミニステーキ」（100グラム＝800円）、「ローストビーフ」（100グラム＝1,000円）、「ローストポーク」（100グラム＝500円～、以上税別）などを用意。湊川のベーカリー「Place De Pasto（プラスドゥパスト）」（橘通3）のパンを使ったサンドイッチ（ローストビーフ＝800円、ローストポーク＝600円～、以上税込み）、その場で焼く「ショーケースのお肉のグリル」（表示価格にプラス30％）なども提供する。ドリンクはビール、ワインなどをそろえる。

　錦さんは「自分1人ではできなかった。友人や業界の大先輩の応援のおかげで開店にこぎ着けることができた。時間はかかると思うが、地元の人に愛され『あそこに行けば間違いない』と言われるような店にしたい」と意気込む。

　営業時間は11時～21時。水曜定休。