神戸・三宮センター街(神戸市中央区三宮町1)で3月23日、「フルート四重奏によるプロムナードコンサート」が「まちのアートステージ」の一環で行われた。
神戸市は、4年に1度の「神戸国際フルートコンクール」開催地。同コンクールは1985(昭和60)年に始まり、「世界3大フルートコンクール」と称され多くの著名な演奏家を輩出していたが、廃止を含めて今後の在り方を検討する方針が神戸市から表明されていた。昨年6月、市民グループがコンクールを盛り上げるための市民基金を設立。一般財源(税金)を投入することなく、財源を確保できるめどが立ったことから、来年5月25日~6月4日の開催が決まった。
今回は市民グループ「神戸国際フルートコンクールの発展を希(のぞ)む会」が、重い心臓病に苦しむ瓦本美遥(かわらもとみはる)ちゃんの心臓移植手術を支援する「みはるちゃんを救う会」の活動に共鳴し、フルートを通じて社会的な分野にも関わっていこうという思いから開催。神戸・三宮周辺の商店街や商業施設でつくる「KOBE三宮・ひと街創り協議会」の協力を得て、センター街での募金活動と路上コンサートが実現した。センター街が募金活動を許可するのは初めてという。
当日は、神戸女学院大学音楽学部の田中佑奈さん、廣瀬紀衣さん、藤森友香さん、山川美和さんが出演。フルートの音色に多くの買い物客らが足を止め募金に協力した。
神戸サンセンタープラザ専務取締役の北畑雅敏さんは「2時間余りで41万7,000円の募金が集まり、あらためて三宮の集積力を実感した」と話す。
「神戸国際フルートコンクールの発展を希む会」の竹田レイ子代表は「『みはるちゃんを救う会』の村上達也代表と並んで『みはるちゃんの希望の灯を消さないで』と呼び掛けた。当会も、子どもたちにとっての希望の灯を消さないでと言い続けており、根っこは同じ。みはるちゃんには時間がなく、4月には手術や渡航に必要な2億4,000万円が集まるよう協力いただきたい」と呼び掛ける。