神戸・元町商店街4丁目のミニシアター「元町映画館」(神戸市中央区元町通4、TEL 078-366-2636)で7月16日、映画「アリーキャット」の先行上映が行われ、主演した窪塚洋介さんと榊英雄監督が舞台あいさつを行った。
同作品は、レゲエミュージシャン「卍LINE(マンジライン)」名義としても活動する俳優の窪塚洋介さんと結成20年を迎えたミクスチャー・ロックバンド「Dragon Ash」のKjこと降谷建志さんのダブル主演映画。そのほかのキャストは、市川由衣さん、品川祐さん、三浦誠己さん、高川裕也さん、火野正平さんなど。
野良猫(alley cat)のように街の片隅でひっそりと生きるマルこと朝秀晃(窪塚さん)が、ひょんなことからバディー(相棒)となったリリィこと梅津郁巳(降谷さん)と一緒に、ヒロインの土屋冴子(市川さん)を元恋人で凶悪なストーカーとなった玉木敏郎(品川さん)から守るために奮闘し、熱い思いを取り戻していくストーリー。闇社会に絡んだクライムサスペンスの要素を持ちつつも、人生につまずいた人間の再生が描かれている。
当日のチケット販売前から長い行列ができたという舞台あいさつ付き先行上映は即完売。上映終了後、窪塚さんと榊監督が登場すると大きな拍手が沸き起こった。「一番早くから並んでくれた人は何時から?」という窪塚さんの問い掛けに客が「朝5時」と返答すると驚きの表情を見せる2人。観客との距離が近い舞台ということで「正座でもしながら話しましょうか」と笑いを誘う場面もあり、終始和やかなムードで進んだ。
榊監督は「男優が2人必要なバディーものの映画ということで、窪塚さんと相棒役の降谷さんが浮かんだ。オファーする際は『降谷さんがもう決まってる』『窪塚さんがもう決まってる』とそれぞれに伝えて出演のオッケーをもらった(笑)」と明かす。「(ダブル主演の場合は)同時にオファーするタイミングが難しいし、作りたい熱量がないと巻き込めない」とも。それに対して窪塚さんは「(降谷さんとは)20年ニアミスばかりで一度も会ったことがなかった。オファーいただいた2週間前にたまたま会う機会があって、運命めいたものを感じた。だから(榊監督)には気持ちよくだましてもらったという感じ」と笑顔で話した。
同作は7月15日より順次全国公開。同館での上映は7月29日~8月11日を予定。料金は、一般=1,700円、学生=1,000円、シニア=1,100円。