神戸市内で1月29日~2月2日、ネパールパラリンピック水泳代表チームが東京2020パラリンピックに向けたトレーニング合宿を行った。
2015(平成27)年の地震による甚大な被害からの復興途上にあるネパールに対し、同じ地震被災地である神戸市が神戸市社会福祉協議会、こうべ市民福祉振興協会、日本身体障がい者水泳連盟と連携し、スポーツ分野の復興支援として事前合宿の受け入れを行い、2017(平成29)年より東京2020パラリンピック出場に向けたサポートを行っている。
今回の合宿で来日したのは、ネパールパラリンピック水泳連盟のサロジ・シュレスタ会長をはじめ、競泳女子のバワナ・アディカリ選手(22)、競泳男子のディパク・タマン選手(25)、ハルカ・マン・ガルティ選手(15)。一行は市内の総合福祉ゾーン「しあわせの村」(北区)に滞在し、身体障がい者水泳指導などの資格を持つ日本身体障がい者水泳連盟競技技術委員・酒井正人コーチの指導の下、施設内温水プールで練習を行った。
合宿期間中、地元の子どもたちとの交流や市内観光も行った。30日は、神戸市立美賀多台小学校を訪問。小学5年生がネパールについて調べて発表を行ったほか、質疑応答やゲームなどで交流を深めた。2月1日には、観光船「ファンタジー号」で神戸港を遊覧したほか、神戸ポートタワーを見学。ポートアイランドスポーツセンターでは、地元のスイミングクラブ「フレンズクラブ」の子どもたちと交流を行った。
ディパク・タマン選手は「神戸はとてもきれいな街。神戸の皆さんのさまざまな支援に感謝している」と話す。酒井コーチは「飲み込みが早く、初日の練習から帰国前日には3選手ともタイムを縮めることができた。まだまだ伸びると思う」とエールを送る。
サロジ・シュレスタ会長は「今後もネパールパラリンピック水泳を支援いただければ」と話した。