新型コロナウイルスによる国内感染拡大防止のため4月3日から休業中の神戸・三宮にあるショークラブ「もっすま」(神戸市中央区中山手通1、TEL 078-392-1560)が現在、事業継続を目的としたクラウドファンディングを実施している。
2018(平成30)年5月25日、美瓲(ヴィトン)ぶっふぃ(本名=廣畑悟)さん経営のショーハウス「もっすま(「もっとスマイルビューティー」の略)」(2003年2月開業)とゲイバー「ゑんじぇる」(2010年12月開業)が合併。神戸の夜を代表する観光スポットを目指し「夜の大人のテーマパーク」としてリニューアルオープンした。
ニューハーフを中心にLGBTQで悩む若者からベテランダンサーまでが働く同店。理念として「働く為に生きる訳では無く生きる為に働き、自分らしくありお客様に最高の笑顔になって貰う時間と場所を提供し続けます。」(原文ママ)を掲げ、個人の価値感を尊重し「自分らしく健やかに働ける場所」を提供している。
緊急事態宣言が解除されたが3密を伴うショークラブなどは営業自粛を余儀なくされ、今後の営業正常化の見通しも立っていないという同店。クラウドファンディングで支援を募り、休業期間中の人件費や賃料などの諸経費に充てる。
支援コースは1,000円から100万円まで。支援者にはリターンとして、「いつかの来店予約チケット」のほか、遠方で来店できない人や自宅で楽しみたい人のために「もっすま」初のショーを収録したDVDも用意した。目標額は350万円。
ぶっふぃさんは「新型コロナウイルス感染症は現時点で特効薬がなく、今は集団感染のリスクが高い可能性がある当店を積極的に利用してほしいとは言えないが、収束が見えたら当店で最高のショーを楽しんでほしい。クラウドファンディングで『未来のお客さま』になっていただき、その時まで店を維持していこうと考えた」と明かす。
「当店には約10人のスタッフがいる。皆LGBTQで、ただでさえ自分らしく胸を張って働ける場所が少ない。こんな時期でも今できることに全力でチャレンジし、苦境を乗り越えようと皆前向きに頑張ってくれている。私の使命は、スタッフらが胸を張って働き輝ける場所を守ること」とも。
6月16日まで。