神戸の南京町商店街振興組合(神戸市中央区元町通1)が5月28日、新型コロナウイルスによる全国の緊急事態が解除されたことを受け、終息祈願祭を南京町広場で開催した。
南京町商店街振興組合・理事長の曹英生(そうえいせい)さんは「新型コロナウイルスで亡くなった方々への追悼と、世界中の人たちが早く笑顔になれるよう終息祈願のために開催を決めた」と式典の開催の経緯を話す。
式典では、宝寿寺(中山手通3)、神戸真言宗連合会、神戸密教研究会から集まった19人の住職らが祈願。広場中央に設けられた祭壇に向け読経し、南京町の東西南北にある門や入り口に分かれ、町全体のおはらいも行った。
式典の最後には、同組合員らが南京町広場に置かれた13体の干支(えと)など、動物の石像に着けていた手作りの特製マスクを外した。
曹さんは「日常に少しずつ戻ってほしいという願いを込め、マスクを外した。2体の人形『財財(ザイザイ)』『来来(ライライ)』が着けているマスクは、完全に終息を迎えたときに外したい」と話す。「南京町の各店舗は感染防止対策に取り組んでいるので密を避けながらにおいしいものを食べてほしい。緩やかに経済を再開できれば」と前を向く。