神戸ウオーターフロントエリアで4月1日、人力車の観光案内サービス「リムジンリキシャ」が始まった。
運営は、本拠地を京都市に構え、鎌倉、浅草、宮島、倉敷など全国11カ所で人力車による観光案内サービスを展開する「えびす屋」の神戸店(神戸市中央区小野浜町)。再開発が進む神戸の魅力を再発見してもらうためのプロジェクト「KOBE DISCOVERY PROJECT(K.D.P.)」が企画した。
同プロジェクトでは、「神戸らしさ」を「共創の文化」と捉え、第1弾として同サービスを開始。メリケンパーク協議会との連携により、メリケンパーク内の海辺の走行が実現した。今後、メリケンパークかいわいの指定管理者「神戸港“U”パークマネジメント共同事業体」をはじめ、近隣企業、地元行政と連携を図りながら「周辺地域での各種イベントの企画立案」「地域と連携した神戸のブランドアップ戦略の検討」に取り組み、神戸エリアのにぎわい創出や満足度の向上につなげていくという。
「車体デザインを神戸のイメージに合わせた」という2人乗りの人力車。俥夫(しゃふ)をトランスポーターと呼び、ユニホームはアパレル会社「ワールド」(港島中町6)のグループ会社「Idiom (イディオム)」が全面協力する。トランスポーターはコンシェルジュのように周辺のクルーズ船や各種施設の情報も案内する。
モデルコースは、異国情緒漂う煉瓦倉庫街を巡り、神戸港の歴史を堪能する「神戸港・異国文化の旅」、まるで世界を一周したかのような雰囲気を楽しむ「KOBE 世界一周の旅」、世界の文化を堪能しながら人気のフォトスポット・穴場スポットをめぐる「KOBE エレガントの旅」など。神戸ウオーターフロントエリアの東西、旧居留地などを結ぶ交通手段としても利用できる。
初日はリムジンリキシャの初披露セレモニーが行われ、「神戸ウォーターフロント開発機構」の岡口憲義社長、「神戸港“U”パークマネジメント共同事業体」代表でメリケンパーク協議会会長の渡辺真二さんが登壇した。
「えびす屋 神戸店」店長の原口優さんは「神戸での人力車の営業開始は1870(明治3)年6月という記録があり、早くから近代的な道路を有した神戸は、他の地域に比べても人力車の導入が早かったと考えられる。リムジンリキシャは、神戸開港の時代と現代をつなぐタイムマシン。神戸らしいモダンなデザインを身にまといつつ現代に甦(よみがえ)り、皆さまに新たな観光体験を提供できれば」と話す。
営業時間は10時~20時(うち6~7時間、季節のより変動あり)。料金は、「1区間」(12分)=1人3,000円、2人4,000円、特別区間(22分)=同5,000円、同7,000円など時間ごとに変わる。