神戸らんぷミュージアム(神戸市中央区京町、TEL 078-333-5310)で11月30日、企画展「つややか絹のあかり」が始まった。
シルクランプシェードスタディオの主宰でランプシェードデザイナーの吉原文子さんと生徒約35人が出品する同展。昨今は紙のランプシェードが多い中、昔ながらの布張りの製法で仕上げたランプ約50点を展示する。
シルクランプシェードは、ヨーロッパの伝統手工芸の一つで、立骨のあるフレームに絹を張ったシェード。昔ながらの手法で針を多く使い、古くなったら張り替えることも可能な日本では珍しい工芸だという。絹地にレースやリボン、和布などをデコレーションした作品も多数展示、土台の部分に洋酒の瓶やキャンドル台、アンティークの香水ボトルなどを用いた作品も。
「もともとランプが好きだったから」と、アメリカ・ニューヨーク在住時に地域のローカル新聞でシルクランプシェード教室を知り、習い始めたという吉原さん。日本へ帰国後教室を始め、以来約14年になるという。「シルクランプシェード作りは見た目よりも力仕事」という作品の製作時間は、小さいものでも8時間弱になる。
吉原さんは「作る作品はすべて一点もの。使える楽しさが魅力。ランプはインテリアの中のスパイス、決まりのない部分に自分の個性が生かせるのも楽しい」とその魅力を語る。「シルクランプシェードはまだまだ珍しいものなので、もっと広めていきたい。1室1灯ではなく、フロアランプやテーブルランプの『いろは』から知ってほしい」とも。
開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は、大人=400円、小人(中学生以下)=200円。12月12日まで。