パンク・ロックバンド「Sex Pistols(セックス・ピストルズ)」オリジナルメンバーでベーシストのGlen Matlock(グレン・マトロック)さんが7月31日~8月4日、ライブハウス「神戸VARIT.(バリット)」(神戸市中央区下山手通2)で単独ライブを行うため神戸に滞在した。
グレンさんは「フジロックフェスティバル」にロックバンド「Faces(フェイセズ)」の一員として出演し、翌日に息子・ルイさん(14)と来神。神戸を訪れたのは今回が初めて。
グレン親子は今月1日、バー「BAR THE GUS」(中山手通2)でライブ関係者によるウエルカムパーティーに出席。ライブ出演者との交流を楽しんだ。翌2日は、神戸発パンクロック専門誌「MOBSPROOF」などの取材とラジオ関西の番組に出演。その夜、「神戸ステーキ ishida.」(中山手通1)で、箸で食べる神戸牛鉄板焼きを初体験し、柔らかい牛ヒレ肉を口にしたグレン親子は笑顔とともに舌鼓を打った。
スケジュールの合間には、親子で三宮の楽器店巡りや神戸ハーバーランド・モザイクでのウインドーショッピングを楽しみ、海水浴で訪れた須磨海岸ではルイさんが逆ナンパされるハプニングもあったという。
3日のライブについては開催前からツイッターやフェイスブックでも話題となり、平日にもかかわらず会場は多くのファンで埋め尽くされた。スペシャルゲストのフォトグラファー・有賀幹夫さんからの紹介で登場したグレンさんは、アコースティックギター1本で約1時間の演奏を披露。グレンさんの奏でる音楽に観客は酔いしれた。
ライブを主催した神戸のレーベル「SPACE DOG!(スペース・ドッグ)」代表の通称・タクさんは「世界的ロックスターがギター1本で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。間近で演奏するグレンの姿は若い世代にも刺激を与えたと思う。今回のライブをきっかけに、これからも神戸から音楽を発信していきたい。あくまでも今回はスタート」と意欲を見せる。
滞在中、グレンさんは神戸経済新聞のインタビューに以下のように応じた。
神戸の印象について、「もっと小さい街かと思ったが、とても都会で驚いた。京都のような古い町並みが残っている場所だと思っていた。ハーバーランド付近は、今住んでいる場所にとてもよく似ている」と話す。「神戸で大きな地震があったことは知っている。大きなビルも多く約16年でここまで復興したのは素晴らしい」とも。
さらに、グレンさんはプロミュージシャンを目指している若者に向けて、次のようなメッセージを残した。「経験と努力を積んでいくことが大切。いろいろなことに手を出さず、やりたいことだけをやる。人生はギャンブルだから」