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神戸で阪神淡路大震災追悼イベント-東北の被災地へ向けたメッセージも

「忘れないで」と書かれた竹灯篭

「忘れないで」と書かれた竹灯篭

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 東遊園地(神戸市中央区加納町6)で1月17日早朝、神戸市民と神戸市の連携により「阪神淡路大震災1.17のつどい」が開催された。

ろうそくに点灯する参加者たち

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 17日で阪神・淡路大震災から17年を迎えるにあたり、犠牲者への慰霊と鎮魂、震災から生まれた「きずな・支えあうこころ」を次世代に語り継いでいくために開かれた同集会。東遊園地グランドには竹灯籠が「1.17」の形に並べられ、当日5時ごろから「1.17希望の灯り」が分灯され参加者が中のろうそくに点灯した。各地から集まった竹灯籠には「みんな笑顔」「共に」「復興」「夢」などさまざまなメッセージが書き込まれた。中には東日本大震災の被災地に向けたメッセージも。

 震災が起こった5時46分には参加者全員による黙とうがささげられ、「慰霊と復興のモニュメント」周辺の献花所で遺族や市長らが追悼のあいさつと献花を行った。震災で弟を亡くしたという森祐理さんが「しあわせ運べるように」を歌った場面ではギャラリーからも合わせて口ずさむ歌声も聞かれた。

 震災で長男を亡くしたという遺族代表の堂内有香さんは「壊れた心の傷は一生治らない。しかし、今生き残っている私たちが笑顔で過ごすことが長男への一番の供養になる。もし長男ではなく私が亡くなっていたとしたら残った家族には笑顔でいてほしいと願ったと思うので」と話していた。

 献花に訪れた神戸市の矢田立郎市長は「本日は、東日本大震災で被害に遭われた方も、この集いに参加いただいている。一日も早い復興のため、震災を経験した神戸だからこそできる、東北の被災地との『絆』を深める支援を、今後も引き続き行っていきたい」と話す。「震災を風化させないために、今生きている者の責務として、震災で得た教訓を後世に継承していかなければならない」とも。

 ろうそくの点灯、記帳、献花は、17日21時の終了時間まで受け付ける(ろうそくと献花用の花は会場で配布)。

 1998年1月17日に追悼やこれからの復興に祈りを込めて竹灯籠が始まり、2000年には東遊園地の一角に「慰霊と復興のモニュメント」が完成。2005年には世代や場所を超え多くの人々に「やさしさ・支え合う心」を伝えるため各地の災害で被災した人々への募金活動やメッセージ集めも会場で行われた。

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