3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震を受けて、16年前に阪神・淡路大震災を経験した神戸でもさまざまな支援活動が始まっている。
昨夜、神戸市は緊急消防援助隊の神戸隊21隊のうち神戸市消防局長の指示で先発隊として10隊(33人)の派遣を決定し被災地へ向けて出発。12日には第2陣として、被災地での指揮支援や水道復旧調査、応急給水支援などのため市職員を派遣するとともに、緊急救援物資の搬送も始めた。
三宮と元町では、12日朝からNPO法人「BrainHumanity(ブレーンヒューマニティー)」(兵庫県西宮市)による救援募金活動が行われている。同団体は1994年に関西学院大学の学生4人が創立。翌年発生した阪神・淡路大震災では被災した子どもらを支援する活動を行い、以降さまざまなボランティアや支援活動を行っている。
多文化・多言語コミュニティー放送局「FMわぃわぃ(エフエムわいわい)」(神戸市長田区)は、各国の言語で災害情報をインターネットで配信。多言語放送の実施を検討している各地放送局のためにさまざまな言語の「はげまし音声」もMP3ファイルで提供している。
阪神・淡路大震災をきっかけに設立された同局。緊急時に言葉が通じず必要な情報を得ることができなかった市内在住の多くの外国人被災者らに向けて多言語での放送を開始した。その後、災害時に活用するための音声素材などをMP3ファイルで録音し、データベース化し提供している。「日本人だけでなく、言葉の壁により大きな不安を抱えながらの避難所暮らしをしている外国の方もたくさんいると思う。ぜひ活用していただければ」と同局の田口さんは話す。