神戸・ハーバーランドの「神戸市総合教育センター」(神戸市中央区東川崎町1)で6月9日、講演会「子どもの悩みと親のかかわり -小さな自己決定の大切さ-」が開催された。
2014年から年3回のペースで神戸市教育委員会が開催している同講演。神戸市在住で18歳までの児童生徒の保護者・家族を対象に開かれた。子どもの心の理解や親の子どもへの関わり方をテーマに、講師は立命館大学文学部教授の春日井敏之さんが務めた。当日は328人が参加した。
春日井さん自身や家族、担当する学生の言動などを交え、乳幼児期から思春期・青年期への成長過程で出る悩みなどについて参加者の意見を聞きながら講演。2人の子どもと2人の孫を持つ春日井さんは、中学生時代の失敗や家庭不和のエピソードについても軽快な口調で語り、会場からは時折笑いの漏れる場面も。
春日井さんは「子どもの年齢と『親年齢(親になってからの年数)』は同じ。思春期には子どもが親を試すような言動をすることがあるが、それはSOSを出している証拠。親の失敗談を語ることも大切。どうやって乗り越えたかどんな気持ちだったか、子どもはそういう話はちゃんと顔を上げて聞くもの」と話す。「子どもが失敗した時、ピンチの時には口を出さず黙って見守ることも大事」とも。
7月6日には「思春期の子どもの心とからだ-小児科医の立場から-」をテーマに、金泰子医師の講演を予定している。