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神戸メリケンパークの撮影スポット「BE KOBE」、市民ボランティアが毎月清掃

夏休み中の子どもたちを含めた市民ボランティアが「BE KOBE」の清掃に参加した

夏休み中の子どもたちを含めた市民ボランティアが「BE KOBE」の清掃に参加した

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 神戸メリケンパーク(神戸市中央区波止場町)にある「BE KOBE」モニュメントの定期清掃が8月6日、行われた。

発起人の藤井淳史さんと松下麻理さん

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 モニュメントは、神戸開港150年記念事業の一環として昨年4月にリニューアルしたメリケンパークの水際に新たなフォトスポットとして設置。「神戸は、人の中にある」を意味する「BE KOBE」は、震災20年継承・発信事業の中で市民の意見を集約して作られた「人のために力を尽くす」というメッセージで、シビックプライド(市民の誇り)を表しているという。

 現在は観光客の撮影スポットとして注目され、週末には長い待ち行列もできる。添えられたプレートには「上に登らない」「落書きしない」「危険な行為を行わない」という注意書きもあるが、SNSへの投稿や海外の観光サイトなどによじ登って記念撮影する姿が掲載されたことから後を絶たないのが現状。登りやすい文字「B」「E」海側の側面には日本語・英語・中国語・韓国語で「BE KOBEの上に登らないでください!危険です。また、BE KOBEが壊れます」と書かれた張り紙も追加されている。

 今年1月、神戸を舞台にしたNHKドラマ「女子的生活」を見ていた神戸在住の藤井淳史さん(「毛利マーク」社長)。モニュメントがクローズアップされた際、真っ白な文字に付いた靴跡などの汚れを目にして、言葉を失ったという。ロケの誘致や撮影協力を行い神戸のPRを行うフィルム・コミッション「神戸フィルムオフィス」代表の松下麻理さんに伝えたところ、同じ思いを持っていたことから今年3月に神戸市の協力を得て清掃を開始。現在は月1回、周辺企業などでつくるメリケンパーク協議会の定期清掃の一環として市民ボランティアと共に実施している。

 半年目となったこの日は、夏休み中ということもあり小学生を含めた11人の市民ボランティアが参加。神戸市職員の協力も得て、和気あいあいとした中で行われた。

 発起人の藤井さんは「このモニュメントは人が登ることを想定して作られていない。一部の文字では溶接が外れかかっている部分もあり、登ると危険な状態。汚れは拭けばある程度はきれいになるが、けがをしてしまってはせっかくの思い出も台無しになってしまう。補修されても強度が上がるわけではないので、くれぐれも文字の上には登らないようにしてほしい。危険のない範囲でSNS映えするポーズを提案していただけるとありがたい」と訴える。「清掃を市民有志で実施できるような準備も始めている。秋ごろには参加しやすい夕方の時間帯にも行いたいと思っている。清掃後には参加した方々が交流する『持ち寄りピクニック』もできれば」とも。

 清掃は毎月第1月曜9時~(1時間程度)。柔らかいスポンジ持参で誰でも参加できる。申し込み不要。次回は9月3日(雨天順延)。今後の予定は「BE KOBE」のフェイスブックページで知らせる。

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