神戸の「ケンミン食品」(神戸市中央区海岸通5)が1月22日、同社の商品「ケンミン焼ビーフン幻のカレー味」が「カレー・オブ・ザ・イヤー2021」を受賞したと発表した。
同商品は、同社の主力商品「ケンミン焼ビーフン」の姉妹品として昨年3月に新発売。1980年代に発売したスパイシーなカレー味の焼ビーフンを現代風にアレンジし復刻した。価格は115円。誰でも想像しやすいカレー味、4分でフライパン調理できる簡便性、常温で保存できる利便性などからコロナ禍の「おうちごはん」需要にマッチし同社のヒット商品となった。
1月22日の「カレーの日」を記念して、「カレー総合研究所」傘下の「カレー大學」が主催する「カレー・オブ・ザ・イヤー2021」は、「革新的もしくは画期的なカレーであるが、まだ世間的に十分知られていない名品」に授与するもの。同商品は「カレー関連商品部門」での受賞を果たした。
選考委員会は「1980年代に発売された『ケンミン即席カレービーフン』。当時『ケンミン焼ビーフン』のテレビCMを展開したことにより製造が追いつかず、販売休止になった。当時、商品を知るファンの熱い要望や社員から復活の声が多かったことから2020年3月に再発売し、3カ月で計画8万5500個に対し、12万6000個超と販売数量が計画比148%を達成した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、フライパン一つで調理可能という簡単さ、常温でストックができる利便性、余り物野菜で調理ができるという手軽さにカレーが加わりヒットにつながったことが今回選考した理由となる」と公式コメントを寄せている。
受賞を記念し、受賞ロゴ入りパッケージの同商品を3月1日から発売する。
今年で発売61年目の「ケンミン焼ビーフン」を改良し、形状を四角から丸型へ一新。今後、7代目の販売も予定している。
1950(昭和25)年、台湾出身の高村健民さんが「健民商会」として神戸で創業。中国南部発祥といわれている米から作る麺「ビーフン」のリーディングカンパニーとして「健康(健)を皆さま(民)に」を理念に事業を展開してきた。国内ビーフン市場では5割強のシェアを持ち、1960(昭和35)年に発売された「ケンミン焼ビーフン」は「最も長く販売されている焼ビーフンブランド」としてギネス世界記録に認定され、昨年1月31日に登録されている。