神戸市が推進する「パブリックアートによる観光事業」のメインキュレーターに俳優の森山未來さんを起用すると7月12日、「エイベックス・エンタテインメント」(東京都港区)が発表した。
国内の観光誘客促進を目的にさまざまな分野のアーティストを招へいし、活動を支援するアートインレジデンスの仕組みを取り入れ、観光地との交流を深めながら新たなパブリックアート作品を制作する同事業。
神戸市では今回、同事業の委託事業者を公募し、審査の結果、「エイベックス・エンタテインメント」に決定した。
日本を代表する俳優・ダンサーで、パフォーマー、クリエーターとして幅広く活躍している神戸市出身の森山さんは「神戸という場所に愛着を抱き、各地域の多様な空気感を深く理解している」といい、事業全体のコンセプトメイキングやテーマ設定を担い、キュレーター仲間とともに参加アーティストの選定を行う。
これまで港湾都市として発展してきた神戸市は、長い歴史と多様性を感じさせる風景、場所、モニュメントが多く、「六甲ミーツ・アート」「みどりと彫刻のみち」など、すでに多くのパブリックアート作品も存在する。
同事業では、「このような既存のモノ・コトに、アーティストが新たな視点と感性で、新しい価値を加えていくことで、街の持つストーリーの延長線上に生まれる新しい概念のパブリックアートを表現していく」という。
エイベックス・エンタテインメントの担当者は「IP開発やイベント制作・演出で培ったノウハウを最大限活用し、パブリックアートを起点とした観光客の市内周遊を促すための施策も合わせて行っていく。今後、アーティストの公募やアート制作場所の選定など順次発表する」と話す。