昭和の伝言板を模したポスターが12月26日、JR三ノ宮駅(神戸市中央区布引町4)構内に掲出された。
同ポスターを企画した「PR TIMES」(東京都港区)では現在、「たったひとりの、あなたに届け。」と題し、実際に寄せられた直筆のメッセージを筆跡そのままにデザインした都道府県別47種(メッセージは198通り)のポスターを全国51カ所の駅などに掲出している。
昭和時代、待ち合わせ場所の定番だった駅の改札口や出口付近に設けられていた伝言板。同社によると、現在は携帯電話の普及とともに撤去された伝言板だが、当時は待ち合わせ場所や時間の変更を伝える連絡手段として黒板にチョークでメッセージを書いていたという。
同社では、時代が変わり手段が変わっても、「伝えること」「人と人をつなぐこと」を変わらないテーマとして追求し続けたいとの思いから昭和の伝言板を再現したという。
JR三ノ宮駅のポスターには、年末年始に「兵庫に帰省する」「兵庫を発(た)つ」家族や友人へのメッセージが書かれている。
プロジェクト担当者の新立実夢さんは「地元の近くに暮らし、日ごろから家族や友人とも顔を合わせていることから『帰省』という言葉にあまりなじみがなかった。実際に皆さまから届いた手書きのメッセージを読むうちに自分自身と重ね合わせて共感し、どんな気持ちでメッセージを書いたかを想像して胸がいっぱいになった。今年は地元に帰省しないという人や、私と同じように地元の近くに暮らす人も、掲出駅でポスターを見かけた際には自身の大切な人を思い浮かべほっとしてもらう機会になれば」と話す。
掲出は1月8日まで。