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横尾忠則現代美術館で「寒山百得展」 横尾さんの新作公開

横尾さんが独自の解釈で描いた「寒山拾得」

横尾さんが独自の解釈で描いた「寒山拾得」

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 企画展「寒山百得(かんざんひゃくとく)展」が現在、「横尾忠則現代美術館」(神戸市灘区原田通3)で開催されている。

「寒山百得展」のポスター

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 世俗から離れ、ぼろを身に着けて作歌にふけり奇行をはたらくという、中国・唐の時代に生きた詩僧「寒山(かんざん)」と「拾得(じっとく)」を、兵庫県西脇市出身の美術家・横尾忠則さんが独自の解釈で描いた絵を紹介する同展。

 コロナ禍の2021年9月から2023年6月、単身アトリエで創作活動を行ったという横尾さんは、寒山拾得が脱俗の境地に至ったように一気に100点以上の作品を描き切ったという。今回の企画展では、同館初公開の全て新作を展示する。

 寒山と拾得の実体は文殊菩薩と普賢菩薩であるという説もあり、寒山は「巻物」、拾得は「ほうき」を持つ姿で描かれてきたが、横尾さんは巻物を「トイレットペーパー、ほうきを「掃除機」として描き、これまでの寒山拾得の概念を一新。また、横尾さん自身が「朦朧体(もうろうたい)」と呼ぶ画法で描いたという。

 横尾さんは「頭の中に西洋絵画や映画のポスター、スポーツなどが去来し、何も考えずに描いた。意味は不要。どのように見てもらっても構わない」と話す。

 同館学芸員の小野尚子さんも「作品名が制作日となっていて、日付順に展示した。その日々の変化を見てほしい」と話す。

 開催時間は10時~18時。入館料は、一般=700円、大学生=550円、70歳以上=350円、高校生以下無料。8月25日まで。

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