三宮センター街讃(さん)太陽像前(神戸市中央区三宮町1)で6月20日、「こうべイクメン大賞 イクメンエピソード」の披露・認定式が行われた。
イクメンとは、昨年末ごろから言われるようになった「育児をする男性、育児を楽しむ男性」のこと。同実行委員会が考える「新しいイクメン」とは、育児は地域社会で行うものであるという考えから「育児にかかわるすべての男性。お父さんだけに限らず、おじいちゃん、近所の八百屋さんなど、あらゆる男性」(同実行委員)で、「イクメン」に関する感謝のエピソードを5月31日まで募集していた。
当初「イクメン100人を表彰する」ことを目標にしていた同実行委員会だが、神戸を中心に東京や岡山など141人からエピソードが寄せられ、急きょ全員を認定。遠方などで来られない人のためにと、当日の様子は同実行委員長の藤井淳史さんによりツイッターやUSTREAMで配信された。
式典では認定者を代表して5人を表彰した。自転車に乗る練習を子どもと一緒にしたという男性から「自転車に一生懸命乗ろうとする息子を見ると、その愛らしさに疲れも吹っ飛ぶ。一見無駄に思える時間は子どもとのすき間を埋める大切な時間」、孫にスキーを教えたという60代の男性は「孫とは友だちのような関係。自分も心から楽しんでいる」というエピソードが紹介され、集まったギャラリーからは大きな拍手が送られた。
自身も三女の父で、「イクメン」である藤井さんは式典で「3人目が今年1月に生まれ、それから子育ての負荷がぐっと上がった。精一杯サポートしようと頑張っている自分をもっと認めてほしいという思いから企画を考え始めた」と話す。「子育ての場で男性が認められることはあまりないように思う。僕はどん欲なので、『こうべイクメン』を日本中、世界中に広め、世界共通語にしたい」と抱負を語った。
今月22日までは三宮センタープラザインフォメーションギャラリー「HATENA」で、寄せられたエピソードをTシャツにプリントし、展示を行っている。